実写『テラフォーマーズ』撮影現場に潜入!伊藤英明、山下智久らが意気込みを語る
貴家悠原作・橘賢一作画の人気コミックを、鬼才・三池崇史監督が実写映画化する『テラフォーマーズ』(16年4月29日公開)。今年6月中旬、本作の撮影が行われていた東宝スタジオの現場に潜入。撮影中のキャストに意気込みや心境を聞いた。
この日撮影が行われたのは、火星へ向かう宇宙船・バグズ2号のセットでのシーン。製作費は約1億円をかけ、細部まで原作を忠実に再現した宇宙船が仕上がった。そんなバグズ2号に乗り込むのは、各人向けに特別に作られたという宇宙服の衣装をまとった伊藤英明、武井咲、山下智久、山田孝之ら15人の超豪華キャストたちだ。
主演の伊藤英明は、「火星に行くという設定なのでCGが多く使われているのですが、現場で監督にヒントをもらいながら、スタッフとイメージを固めて共通のものにしていくという作業がすごく楽しいです。また、今回は虫に変異する役なので、衣装も特別ですし、メイクも2時間ぐらいかけて現場に入るので、それだけでも体力を使います。更に現場でもアクションシーンがあるので、自分も含めて皆精一杯やっている感じですね」と感想を語った。
そんな伊藤と、ボクシングのようなかけあいを披露したのは山下智久。今回、三池監督と初タッグとなるが、「三池さんとのお仕事は初めてですが、これまでもお会いする機会はあって、ご飯を食べていたらたまたま三池さんがいらっしゃったり、哀川翔さんのご自宅でお会いしたりと、不思議と偶然お会いすることが多い方です。いつかお仕事できたらいいなと思っていたので、今回ようやくその夢が叶ってワクワクしています。毎日現場に行くのがとても楽しいです」とうれしそうな様子だ。
「当時出ていた6巻ぐらいまでを買ってすぐに読みました」と原作を読んでいたという山田孝之は、「宇宙服のスーツは自分サイズのタイトなものなので、大変でしたね。暑いし動きにくいですし、座っていても楽な体勢はとれないです。ただ変異したスーツを着たら、もっと大変です。前屈みの体勢をキープして、ハーネスもつけてアクションもしますので、内出血する時もありました。変異すると指先も20cmくらい伸びるキャラクターなので、指先の動きが綺麗に見えるようにいつも練習していました。ただ映画の中でも、“変身”できるというのは、なかなかないですのですごく楽しいです」と苦労を明かした。
武井咲は「特殊メイクは初めての経験でしたので、楽しませて頂きました。口も眉も隠れているので目のお芝居で切なく、そしてはかなく演じていけるのか、うまくできたのかは、出来上がった作品をスクリーンで見るまでひやひやします(笑)」
その後の囲み取材では、キャストたちがそれぞれの役どころについて解説した。
伊藤英明 / 小町小吉役「原作では20代の役なんですけど、今年40になるのでアンチエイジングに行こうと思って(笑)。ちょっとでも若返って出たいなと思います。あとは蜂とテラフォーミングしているのですが、『蝶のように舞い、蜂のように刺す』感じで演じていこうと思ってます」
武井咲 / 秋田奈々緒役「過去がある女の子で、助けてもらった正吉に絶対的な信頼を置いてる役です。勝ち気なキャラクターなんですけど、変身、変異した後も儚く演じていけたらと思っています」
山下智久 / 武藤仁(based-on ティン)役「僕は元キックボクサーの役で、バッタに変身するんですけど、人に負けることが許せないっていう“亀田感”がある役で…。亀田3兄弟を意識して(笑)、ちょっとだけ取り入れて…すごい勝ち気な男の役をやらせていただいてます」
山田孝之 / 蛭間一郎役「セリフとか雰囲気とか中身は原作とまんま一緒だなと。ちょっとでもビジュアルを寄せようと思って1か月で40キロぐらい増やそうと思ったんですけど、ちょっと無理でした(笑)」
ケイン・コスギ / ゴッド・リー役「名前はゴッド・リーなんですけど、日本人です(笑)」
菊地凛子 / 森木明日香(based-on ヴィクトリア・ウッド)役「私は元警官の役なのですが、変身するっていうのがユニークだと思いました」
加藤雅也 / 堂島啓介(based-on ドナテロ・K・デイヴス)役「原作ではデイヴスという役ですが、今回は全員が日本人ということで堂島という艦長をやってます。みんなをまとめながら、唯一宇宙経験があるのかな?という感じで。一応、まとめ役で、年甲斐もなく戦いまくります。なぜ彼(ケイン)がゴッド・リーって名前なのか、最初から最期まで考えながらいるという…そういうキャラです(笑)」
小池栄子 / 大張美奈(based-on 張明明)役「私は副館長役で、みんなに偉そうに指示を出して、最後までどうにか生き延びようとする、なんともせせこましいズルい女だと思います。そこを楽しみながらやりたいなと思っています」
長尾卓也 / 町岡隆太役「ケインさん演じるゴッド・リーの後ろについていって、最強最悪のテラフォーマーズに立ち向かう役です。皆さんそれぞれすごい力を持っていますが、僕も役によってツイストパーマにさせていただいて、そんな力を持ちつつ、ちょっとしたアクセントになればと思ってます」
渋川清彦 / 吉兼丈ニ役「原作にはないヤクザなんですけど、『極道大戦争』でも(ヤクザ役を)やらせてもらって、そのキャラクターぽくじゃないですけどやろうかなと思っていました。変身する前に死にます(笑)楽しませていただければと思います」
滝藤賢一 / 手塚俊治(based-on テジャス・ヴィジ)役「僕は変身することができるんですが(笑)虫に変身できる機会もなかなかないので、子どもに自慢できる作品になればと思ってます」
篠田麻里子 / 大迫空衣(based-on ジャイナ・エイゼンシュテイン)役「売春婦の元締めをやってました大迫空衣役です。自分なりに模索中です」
太田莉菜 / 連城マリア(based-on マリア・ビレン)役「ロシアから密入国してきた連城マリア役です。売春婦とは程遠い、色気が足りない体型で、そこをどうしようかなと悩んでいますが、現場でがんばる次第です」
青木健 / 総田敏雄役「ドレッドヘアのテロリスト役です。変身もせずに一瞬でやられます。死に顔にかけてみたいと思います」
黒石高大 / 虎丸陽役「台本を渡される前に『ヤクザ役だよ』って言われて、500年後のヤクザってどんなかな?と。でも台本を読むと500年後も“ザ・ヤクザ”なんだな、っていう感じです(笑)」
驚きの豪華キャストと鬼才監督、そして大人気コミックの組み合わせによって、どのような化学反応が起こるのか?今から楽しみだ。【Movie Walker】