大ヒット中の『MOZU』西島&長谷川、スピンオフ企画に意欲!?
公開から2週連続で興収ランキング首位を獲得し、現在ヒット街道を邁進している『劇場版MOZU』。この度、約2年間シリーズを引っ張ってきた西島秀俊と長谷川博己の対談が実現!2人が公開後に初めて顔を合わせた「大ヒット御礼舞台挨拶」(11月18日開催)の直前に、いまだからこそ明かせるエピソードやヒットの手応えを語ってもらった。
「応援してくださった方々に少しでも恩返しがしたかった」(西島)
――公開後、たくさんの反響が届いていると思いますが…。
西島「劇場版は、TVシリーズで応援してくださった方へ向けた最後の“祭り”でした。これまでに登場したキャラクターが集結して、シリーズすべての謎をギュウギュウにつめ込んだ、最後の打ち上げ花火のような作品です」
長谷川「今回映画化できたのは、『MOZU』ファンの方々が求めてくれたからこそですものね」
西島「結果として、たくさんの人に観ていただけたことにはすごく感謝しています。でも実際に撮影しているときは、応援してくださった方々に少しでも恩返しをしたい、楽しんで欲しい、という気持ちだけでした」
長谷川「そこは一番大事にしていましたね。だけど、フィリピンロケの過酷さは、楽しめるなんてものじゃなかったです(笑)。そんな状況でも、西島さんは弱音を吐かないんですよ。本当に頭が下がりました」
西島「僕も楽しんでやってたから(笑)。でも、今回たくさんのお客さんが観てくれた要因は、長谷川くんが演じている東のおかげだよ」
長谷川「そんなわけないですよ!なに言ってるんですか(笑)」
西島「いや、僕は本当にそう思っていて。TVシリーズから観ている方は、東が大好きなんです。いまも東ファンが劇場に押しかけているんじゃないですか?あとは劇場版で初登場のテロリスト・権藤を演じている松坂桃李くん。『あんな桃李くん観たことない!』という声をよく聞きますね」
「公開してから個人的に映画館に観に行きました」(長谷川)
――公開後のいまだから話せる裏話があったら教えてください。
西島「この作品は基本ノースタントだったので、撮影がすごく過酷だった分、公開初日は感無量でした。舞台挨拶ではお客さんとの一体感が感じられて、盛り上がりもスゴかった。壇上ではキャストのみんなで“コマネチ”をして(笑)。あらかじめ決めていたわけじゃなかったんですけど、(ビート)たけしさんがコマネチのポーズを始めたら、みんなが『俺もやる!』って。そこも含めて非常に感動的でしたね(笑)」
長谷川「そうだったんだ…(笑)。僕は参加できなかったんですよ」
西島「TVシリーズからずっと一緒にやってきた長谷川くんにもぜひ来てほしかった。初日の打ち上げでも感動してしまい、この映画に参加できてよかったな、と改めて痛感しましたね。(キャンペーンで訪れた)北九州、大阪、名古屋でも熱狂的に迎えてもらえて、本当にうれしかったです」
長谷川「じつは僕、公開してから個人的に映画館に観に行ったんです。東の登場シーンで周りのお客さんがどんな反応をするか気になっていたので(笑)」
西島「カーチェイスのシーンね!車がバンバンぶつかっているなかで、長谷川くんのふざけた演技が見られるところ(笑)」
長谷川「はい(笑)。あのシーンが近づくにつれて、もう恥ずかしくて…。ずっと縮こまって観てました。でも何人かケラケラ笑っている声が聞こえて、『良かった!』と。『MOZU』は緊迫感が続いているなかに挟み込まれる、ああいうシーンがいいんですよね」
「東和夫のスピンオフ企画をぜひ実現させたい!」(西島)
――「MOZU」シリーズは本作で集大成を迎えましたが、今後の展望はありますか?
西島「じつは『東のスピンオフを作ってくれ!』という声がとても多いんです。(香川演じる)大杉のスピンオフドラマ(『MOZUスピンオフ 大杉探偵事務所』)もあったから、ぜひ!個人的にも、すごく観たいですね」
長谷川「東のスピンオフですか(笑)。だとすると、公安時代を描いたりとか…」
西島「うん。今回の劇場版では、東の過去について少し見えてくるんですよ。真面目で正義に燃えていた公安エリートの男が、どうダークサイドに転がるかっていうのは気になります」
長谷川「東は、正義についても堅気じゃない世界についても知っているんですよね。これまではその過程を飛び越えて、東というキャラクターを演じてきたんです。その過去を描くのはおもしろそう」
西島「もしかしたら、公安時代に東と倉木が出会っているかもしれないし」
長谷川「あ、僕もそのイメージはありました!知らないところですれ違っていたりして…」
西島「映画がもっとヒットすれば、東スピンオフも実現するかも…。だけど、僕らは20代の倉木と東を演じることになるね(笑)」
【取材・文/トライワークス】