第88回アカデミー賞ノミネート直前予測【助演男優賞編】
例年アカデミー賞助演男優賞と助演女優賞は早くから絞り込みができるケースが多く、比較的早い時期に受賞予測も可能なカテゴリーとして知られている。昨年で言えば、『セッション』のJ.K. シモンズが一人勝ちで、受賞も果たしている。しかし今年はシモンズのような存在がいない上に、現地時間の10日に発表された第73回ゴールデン・グローブ賞(以下GG賞)で、本命視されていたマーク・ライランス(『ブリッジ・オブ・スパイ』)ではなく、シルヴェスター・スタローン(『クリード チャンプを継ぐ男』)に軍配が上がった。現地時間の14日にアカデミー賞ノミネート発表を控え、goldderby.com、awardscircuit.com、ハリウッド・レポーター誌などの分析結果をもとに、カテゴリー別にノミネート予測をまとめてみた。
助演男優賞でノミネートが確実視されているのは、マーク・ライランスだけ。これまでは初ノミネートで初受賞も期待されていたが、受賞結果は予測不能になっている。もちろんシルヴェスター・スタローンも最有力候補だが、確実とは言い切れないのが現状で、4席を競い合う熾烈な闘いの渦中にいることは間違いない。またクリスチャン・ベール(『マネー・ショート 華麗なる大逆転』)の名を挙げるメディアやジャーナリストも多いが、主演男優賞でも名が挙がっており、票割れが懸念される。
またGG賞では、コメディ/ミュージカル部門の『Infinitely Polar Bear』で選ばれて当人も驚いていたマーク・ラファロが、今度は助演男優として『スポットライト 世紀のスクープ』でのノミネートが期待されているが、同作ではマイケル・キートンの名も挙がっており、票割れがどのような結果になるのか最後までわからない状態だ。
他には、マイケル・シャノン(『ドリームホーム 99%を操る男たち』)、イドリス・エルバ(『ビースト・オブ・ノー・ネーション』)、トム・ハーディ(『レヴェナント:蘇えりし者』)、ベニチオ・デル・トロ(『ボーダー・ライン』)、ポール・ダノ(『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』)そして、ハリウッド・レポーター誌だけが主演男優賞候補に挙げていた、『ルーム』の子役ジェイコブ・トレンブレイは助演男優賞として名が挙がっており、今最も予測不能にして、サプライズが期待されるカテゴリーの一つと言えそうだ。
第88回アカデミー賞授賞式は、クリス・ロックの司会で、2月28日にロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される。【NY在住/JUNKO】