第73回GG賞ベストドレッサーは?【その1】
現地時間の1月10日に第73回ゴールデン・グローブ賞授賞式(以下GG賞)が開催され、今年もセレブたちがきらびやかなファッションでレッドカーペットを彩った。
今年のトレンドは白、そして黒のセクシーなシアードレスのほかに、ブルー、グリーン、オレンジ、赤などカラフルなドレスが目立ったほか、昨年のメタリックよりはソフトカラーのスパークリングドレス、フリンジドレスも目を引いた。また、昨年に引き続いて人気のプランジネックのドレスは、メディアが「中国の株式市場の下落以上」と表現するほどお腹のあたりまで露出した大胆なデザインが目立ったほか、ストラップレス、そしてケープもちょっとしたトレンドになった。
ヘアスタイルは古き良きハリウッドの黄金時代を彷彿させるクラシックなブロンドのソフトなウェイビーショートが目立った今年のGG賞。ファッションは個人的趣向にも左右されるため一括りにするのは難しいが、E!テレビ、米テレビET、LAタイムズ紙、NYデイリー・ニュース、EW誌、stylelist誌などの多数のメディアの情報に基づいて、ベストドレッサーをまとめてみた。
今年も、素晴らしいファッションとして各メディアの専門家をうならせたのは、肌の露出が少なかった“2人のジェニファー”だ。
昨今では出演作すべてがGG賞にノミネートされている感のあるジェニファー・ローレンス(J・ロー)は、『JOY』で主演女優賞にノミネートされ、今年も広告塔を務めるディオールのカスタムメイドの赤いドレスで参戦した。ドレスは胸の下あたりから大胆にサイドにカッティングが施されたユニークで、ボディをスリムに見えるデザイン。またチョーカーのような大ぶりの「ショパール」のネックレスは157カラットのダイヤで、ドレスに完全にマッチしていた。
そのうえ、アップにまとめたブロンドヘアは、「これぞ映画スター!」「ハリウッド女優の貫録を見せつけた」と絶賛された。ちなみにディオールは、J・ローに2種類のドレスを用意していたそうだが、「この服を見てすぐに一目ぼれし、もう一枚のドレスは試着もしなかった」のだとか。もう一枚のドレス姿も見てみたかったが、結果は大成功。毎年ベストドレッサーの常連でもあるJ・ローだが、「オスカーにもふさわしい勝負ドレス!」と、スタイリストもさることながら、J・ローのセンスが抜群であることを改めて証明した形となった。
同じくファッショニスタの貫録を見せつけたのは、ジェニファー・ロペス(J・ロ)だ。例年は露出過剰のドレスで乳首露出など何かとハプニングで話題の多いJ・ロが今回選んだのは、ジャンバティスタ・ヴァリのエレガントなケープ付のマスタードカラーのドレスだ。ラウンドネックで胸元が全く見えない上に、右足以外はほとんど肌が露出していないため、周囲からは驚きと落胆があったようだ。しかし、ハリー・ウィンストンのダイヤのネックレスを2重に重ねて華やかさを演出している点は、「普通ならうるさくなるのに、ドレスとベストマッチな着こなしはJ・ロならでは」「あの肌のトーンでマスタードカラーのドレスを着こなせるのはJ・ロだけ」と絶賛されている。
ちなみにブレスレットなども合わせると身に着けているダイヤは総計200カラット!ヘアスタイルもメイクもパーフェクトで、「肌を隠しても、十分に魅力的なことを証明した」と絶賛されているが、レッドカーペットで脇の下の汗をバッチリ激写されてしまったこともあり、僅差でJ・ローに軍配が上がった。
久しぶりにTVドラマ「ファーゴ」でレッドカーペットに復活したキルスティン・ダンストは、黒いヴァレンティノのオートクチュールドレスで登場した。本来であればつまらなくなりがちなブラックベロアのドレスは、超大胆なプランジネックのカットから溢れ出んばかりの豊乳に透き通るような白い肌がセクシーで、大胆に開いた背中のデザインも目を引くと好評。ジュエリー使いにアップのヘア、スモーキーなメイクもパーフェクトで、「復活にふさわしいファッション」と絶賛されている。
『ルーム』でドラマ部門主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンは、初ノミネートとは思えない貫録で、カルバン・クラインのカスタムメイドのゴールドカラーのドレスで参戦。トパーズカラーのクリスタルがちりばめられたドレスは完成までに3か月の期間を要したとあって、ウエスト部分のサイドやホルターネックの胸元の大胆なカットアウトのデザインが、斬新かつ大胆ながら洗練されていると絶賛されている。ブリーは、「ジャンヌ・ダルクみたいに自分を守っているの」と自らのファッションについて笑いながら語っていたが、「偶然か計算済みか、Jローと共に主役ふたりの脇出しデザインのドレスは完璧だ」「彼女自身がGoldenGlobeみたい」「勝負に来る時に相応しい、完璧なファッション」と評判が高い。
また妊娠中にも大きなお腹でベストドレッサー賞入りしていたが、産後のスリムなボディで挑んだオリヴィア・ワイルドは、マイケル・コースのスパークリング・ワインレッドドレスでレッドカーペットを歩いた。ブルガリの大胆なネックレスにブランジネックのボディコンシャスなドレスは、「ゴージャス」「産後のボディにも、自信の表れだ」と高評価を得ている。(その2に続く)【NY在住/JUNKO】