「Empire」GG賞受賞のタラジ、“息子たち”と来日!強烈ヒロインの作り方を明かす
音楽業界を舞台に、家族の確執や権力争いを描くドラマ「Empire/エンパイア 成功の代償」。クールな音楽に彩られながら描かれる、ドロドロの愛憎劇に「続きが気になる!」と中毒者も続出。全米では視聴率記録を塗り替える大ヒットを記録している。
そこで、来日した母親役のタラジ・P・ヘンソンと兄弟役を演じるジャシー・スモレット、ブリシャー・グレイにインタビューを敢行。本作における演技で見事、「第73回ゴールデン・グローブ賞」TVシリーズ部門主演女優賞を受賞したタラジが、役作りの秘密を教えてくれた。
本作は、成り上がりの米国音楽業界の重鎮、ルシウス・ライオン(テレンス・ハワード)を中心に、彼の築き上げた王座をめぐり、三人の息子たちと元妻が、華麗なる後継者争いを繰り広げる物語。タラジは「ファッション性もあるし、音楽性、ドラマ性も非常に強い。ソープオペラ的な要素もありながら、そのすべてが現実に基づいているから、多くの人を惹きつけることができたんだと思うわ」とヒットの要因を分析。次男ジャマル役のジャシーも「家族に基づいた話だからね。家族間の喧嘩や葛藤、愛は誰もが共感できるものだと思う」とセレブリティたちの物語ながら、普遍的な愛憎を感じられるはずだという。
タラジは、ルシウスの元妻で、ジャシー演じるジャマルとブリシャー演じるハキームの母親、クッキー役を熱演。夫や息子たちを叱咤激励する、最高にパンチの効いた女性だ。その存在感にはシビれること間違いなしだが、「クッキーは、私の父をイメージして演じているのよ」とタラジ。
「私の父は、ストレートでお酒を飲んでしまったり、思ったことをそのまま言ってしまうような人だったの。若い頃はそれが少し恥ずかしかったんだけれど、年齢を重ねると、社会に対して疲れてしまったり、言いたいことも言えなくなって縮こまってしまうこともある。そんなときに、父のような存在って、ヒーローじゃないかと思ったの!みんなが言いたいことを言えるってすごいことだし、父はいつだって切り返しが早くて、何か言われるとパパッと面白い会話で答えることができたりした。そんなところもクッキー役に影響しているわ」
好きなシーンを聞いてみると、タラジは「お尻を叩くシーンよ!」と自分のお尻を実際に叩いて見せて、三人で大爆笑。シーズン1第6話に登場する場面で、ルシウスに裏切られたクッキーが、毛皮をめくってセクシーな下着姿を披露。腹いせに自分のお尻を叩くのだ。タラジは「あれはアドリブだったのよ」と明かす。「序盤で、ルシウスの恋人アニカが裸で出てくるシーンがあったので、そことリンクさせようと思ったの。『もっとちゃんとしたものを見せてやるわよ!』ってね(笑)。クッキーは本当に直情的で感情的。思ったらすぐにやってしまうのよ」
するとジャシーも「僕もあのシーンが一番好きさ。僕たちには知らされていなかったから、お尻を見せられて驚いている僕らの顔やリアクションは、実際のものなんだよね。本当に想像もしていなかった」とブリシャーと顔を見合わせて、再び三人で大爆笑だ。
大きな笑顔の絶えない三人から、育んだ絆と信頼感が伝わる。ブリシャーが「グラミー賞にもノミネートされて、そのときは泣きそうだった。それにタラジのような、テレビで見ていた憧れの人と一緒に仕事をしているなんて本当に感激だよ」というように、兄弟役の二人にとっても本作で得たものは限りない。
さらにブリシャーは「ドラマに出る前はピザハットで働いていたんだ。今はそこから抜け出してテレビに出ているんだ。もうピザを作らなくていいね(笑)」と告白。大ヒットドラマへの抜擢で生活も一変した。ジャシーも「来日してホテルの近くを散歩していたんだけれど、誰も僕らには寄ってこなくて(笑)。すごく新鮮だったよ。今や、アメリカではみんなが注目しているから、常にちゃんとしていなきゃって思う。茂みからパパラッチが出てくることもあるしね」と変化を語りつつ、「でも演じるファミリーもセレブなので、そういったことも役へのトレーニングになっているかもしれないね」とすべてを前向きに捉える姿勢を見せていた。彼らの今後の活躍もますます楽しみだ。【取材・文/成田おり枝】
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