アカデミー賞ボイコットで白人女優が「これは逆差別」
第88回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたシャーロット・ランプリングが、黒人監督や黒人俳優によるアカデミー賞のボイコットは「白人に対するレイシズム」と発言して波紋を広げている。
英紙ガーディアンのサイトによれば、シャーロットはフランスのラジオ局Europe1のインタビューで、授賞式へのボイコットを呼びかけている人々の怒りが理解できないと語った。
「本当のことは誰にもわからなけど、たぶん黒人の俳優たちは最終ノミネートに残るほどいい演技はしていないんでしょう」「どうして人間を分類するの?今日では、すべての人々がほぼ受け入れられている。人々はいつだって『彼はあまりハンサムじゃない』、『彼はあまりに黒人すぎる』、『彼はあまりに白人すぎる』というようなことを言う。『あなたはあまりにも…』という人々は常に存在する。なのに、それを考慮して、沢山の少数派が全ての場所にいるべきだと考えなければならないの?」とシャーロットは話したと同紙が伝えている。
この発言を受け、米大統領選への出馬を表明したヒラリー・クリントンの娘、チェルシーが「ランプリングのコメントは言語同断で無知で侮辱的」とツイートしたほか、「賞の前なのに愚かな発言を」「ランプリングが主演女優賞を獲っても誰も拍手しないだろう」「悪いけど、この件ではランプリングに賛成」などのつぶやきでツイッターが大騒ぎになった。
一方、英国のベテラン俳優マイケル・ケインは、「黒人だからという理由で俳優に票を投じるのはおかしい」とシャーロットに賛同する発言を行った。
この騒動を受けてシャーロットは「今週、ラジオ局での私のコメントが誤解されてしまったのは残念です。私はただ、全ての演技が公平に審査されるべきだと言いたかったのです」という声明を発表している。【UK在住/MIKAKO】