イアン・マッケラン「アカデミー賞では同性愛者も不利」
英国のベテラン俳優イアン・マッケランがアカデミー賞の差別論争に別の視点から参戦した。アカデミー賞は人種的少数派に不利だという主張が黒人映画関係者の授賞式ボイコットの原因になっているが、マッケランは同性愛者をカミングアウトしている俳優もアカデミーから同じ扱いを受けていると主張している。
自身も2度アカデミー賞にノミネートされたことがあるマッケランは、「ゲイであることを公表している俳優がアカデミー賞を受賞したことはない。これは偏見によるものなのかな。それとも単なる偶然なのかな」と英ガーディアン紙のインタビューで話している。
トム・ハンクス、フィリップ・シーモア・ホフマン、ショーン・ペンなど、同性愛者の役を演じてアカデミー賞を獲った俳優は多いが、実際に同性愛者の俳優が賞を獲れないのはおかしいと彼は言っている。
「なんて賢いやり方なんだろうと思う。異性愛者を演じている僕に賞をくれてもいいじゃないか?僕は2つのジャケットにスピーチ内容を入れているよ。『僕は、アカデミー賞を受賞した最初のゲイであることを誇りに思う』と書いた紙きれさ。僕はそれを2回ジャケットのポケットにしまわなければならなかった」
「黒人の人々が自分のコミュニティは大手スタジオの映画にあまり反映されていないと主張するのはもっともなことだと思う。それは長い間、女性が感じてきたことと同じだ。僕のような同性愛者も同様のことを感じている」とマッケランは語っている。【UK在住/MIKAKO】
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