宇宙飛行士の野口総一、感銘を受けた船長の言葉を紹介!

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宇宙飛行士の野口総一、感銘を受けた船長の言葉を紹介!

第88回アカデミー賞で、作品賞やマット・デイモンの主演男優賞など、7部門にノミネートされたリドリー・スコット監督作『オデッセイ』(2月5日公開)の特別試写会が、2月2日に米国大使公邸で開催。最初に、米国大使館を代表して、キャロライン・ケネディ駐日米国大使が挨拶をした。続いて、元宇宙飛行士の山崎直子や、JAXA宇宙飛行士の野口総一、NASAのチーフ宇宙飛行士のクリス・キャシディ、同じくNASA宇宙飛行士のマイケル・E・フォッサムを招き、学生によるQ&Aを実施した。

学生から、日本での英語教育についての質問が上がる。山崎は「私自身は、中学校から普通に英語を学び、大学まで海外に行ったことがなかったです。大学で1年間、交換留学生として勉強したのが、初めての海外体験でした。その時、日本のことを聞かれて、上手く説明できずにもどかしかったです。自分のことを知っていることは大切で、そのうえで相手を知ることが大事です。まさにバランスが大事です」と語った。

劇中では、マット・デイモン演じる宇宙飛行士が、火星に取り残されるが、万が一、トラブルが起こった時、どう判断するか?についての質問が。

野口は、自身の体験をこう振り返った。「私が初めて宇宙に行った11年前は、直前の13年前にコロンビア号の事故が起こりました。それで、その時、いっしょに行く船長に、宇宙へ行く目的を聞いたら『宇宙へ行って、行きと同じ人数で帰ってくる。それが最大の目的だ』と言われたのは、いまでも覚えています。リーダーは難しい決断をしなければいけない。僕は、そのことがすごく心に残っています」。

最後に、野口は、本日来場していたJAXAのスタッフ陣を紹介し、チームワークの大切さを強調した後「宇宙はチームスポーツです。みなさんの将来が宇宙と共にあることを期待しています」と力強く締めくくった。

『オデッセイ』は、マット・デイモンが火星に取り残された宇宙飛行士を演じた、リドリー・スコット監督によるサバイバル・ドラマ。酸素や食料が残り少なくなるなか、科学の力を武器に生き残ろうとする。第73回ゴールデン・グローブ賞では、作品賞&主演男優賞(共にミュージカル&コメディ部門)の2冠を獲得した。【取材・文/山崎伸子】

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