阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡たちは「3億円をどう使う?」
時代劇『殿、利息でござる!』(5月14日公開)の完成披露試写会が、4月6日に丸の内ピカデリーで開催。阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、 寺脇康文、きたろう、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西村雅彦、中村義洋監督が登壇した。最初に、庶民が千両のお金を貯めるという本作にちなみ、阿部たちがもったカメに、観客が5円玉を入れていくという“ゼニ集め”セレモニーも有楽町マリオンの1階で行われた。
千両といえば約3億円に当たる大金だが、もしも3億円を手に入れたらどう使うか?というお題が投げられたキャスト陣。阿部は「すごく良い現場だったので、もう一度同じスタッフさんやキャストさんと違う映画を作れたら良いなと。あ、もうヒットした気でいますが」とうれしそうに語った。
瑛太も「映画のチケットを3億円分買って、みなさまに配ります」と言うと、妻夫木も「さっき、瑛太に舞台裏で聞かれて、世界旅行とかしたいと言っていたんですが」と苦笑いしながら「映画館を増やして、『殿、利息でござる!』専用の映画館とか作ってみようかな」と、美談トークを続けた。
千葉は「諸先輩方にごちそうになったので、お返しして『あ、いいよ、俺出すよ』とか言いたいです。2億円分くらいごちそうしてもらったので」と言うと、妻夫木が「1億5000万くらい使った」とうなずき、笑いを取った。
中村監督は、最後に本作への思いを熱く語った。「これだけ伝えたいものがある原作と出会えて、自分が惚れ込んだキャストが集まってくれた。こんなに無私の精神の話ですが、僕は真逆で、自分の作りたい欲を出して作った。こんなにやりたいことができた映画ってそうそうない」と感無量の表情を浮かべたのが印象的だった。
『殿、利息でござる!』は、千両もの大金を藩に貸し付け、その利子を配分し、寂れた宿場町を復活させたという、江戸時代の実話を基にした時代劇。『予告犯』(15)の中村義洋が監督を務め、仙台藩主役でフィギュアスケーターの羽生結弦が映画初出演を果たした。【取材・文/山崎伸子】