“見るとセックスできなくなるホラー映画”遂にUK公開
“『時計じかけのオレンジ』(71)以来、これほど物議をかもした映画はなかった”という宣伝コピーで、『アンチキリスト(原題)』(ラース・フォン・トリアー監督)が英国公開された。
カンヌ国際映画祭で上映された時には気絶者が出て、“カンヌ史上最もショッキングな作品”と呼ばれた同作は、英国でもメディアを大騒ぎさせている。ウィレム・デフォーとシャルロット・ゲンズブール演じる夫婦が自宅でセックスに熱中している間に、幼い子供が窓から落ちて死亡してしまうという悲惨なストーリーで始まる同作は、夫婦関係を修復しようとして2人が森の中に入って行くところから話が暴走し、思わず目と股間を覆いたくなるシーンが続出する。
性的にスキャンダラスな映画はこれまでにも沢山あったが、同作の場合は“セックス描写が過激だから、という理由で見に行くと性的に不能になる”と言われており、“こんなグロテスクなホラー映画は上映禁止にすべきだ”“これは人間のコアな感情を揺さぶる芸術作品だ”の論争を呼んでいる。【UK在住/ブレイディみかこ】
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