57年の時を経てゲバラの献花を再現!オダギリジョー主演作の撮影が開始

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57年の時を経てゲバラの献花を再現!オダギリジョー主演作の撮影が開始

革命家チェ・ゲバラのボリビア戦線の部隊に参加していた実在の日系人、フレディ・前村の生涯を描いた『エルネスト』(2017年秋公開)。主演にオダギリジョー、監督を阪本順治が務めることが明らかになっていた本作の撮影が8月18日より広島で始まった。

今月19日に広島平和記念公園内の慰霊碑でゲバラの献花シーンの撮影が行われた
今月19日に広島平和記念公園内の慰霊碑でゲバラの献花シーンの撮影が行われた

19日にはチェ・ゲバラ達が1959年7月25日にキューバ親善使節団として来日した際に、広島平和記念公園内の慰霊碑を訪れ、献花をしたシーンの撮影が行われた。ゲバラ役について阪本監督は「容姿が似ているだけでなく精神性が同じでなくてはいけなかった」と話しており、30人の中からキューバの俳優ホワン・M・バレロが抜擢され、撮影に臨んだ。

撮影後には阪本監督、ゲバラ役のバレロ、そしてゲバラに興味を持つ地元中国新聞社の森記者を演じる永山絢斗が同作についての会見を行った。阪本監督は「今回の映画で広島のゲバラの献花シーンを入れたのは、核戦争が起きるかもしれないときに、その核を実感していたのが、広島で原爆資料館を見学したゲバラだったからです」と思い入れのあるシーンの撮影であったことを明かした。

【写真を見る】撮影後に会見を行った3名、左から森記者役の永山、阪本監督、ゲバラ役のバレロ
【写真を見る】撮影後に会見を行った3名、左から森記者役の永山、阪本監督、ゲバラ役のバレロ

バレロは「世界的に有名なゲバラ役に選ばれて光栄です。フレディ・前村をキューバだけでなく、世界に知ってもらえる作品だと思います。今回の撮影で広島に来てすぐに資料館などにいきました。悲しみのエネルギーが込み上げ、言葉にならなかったです」と作品についての思いとともに、広島で忘れがたい経験をしたことを語った。

広島ロケの後に、9月上旬からキューバでの撮影が始まる『エルネスト』が描く重厚な人間ドラマに期待したい。【Movie Walker】

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