西内まりやと石田ニコルが語る、新「キューティーハニー」のワイヤーアクション
西内まりやと石田ニコルというフォトジェニックな2人が共演した『CUTIE HONEY -TEARS-』(10月1日公開)。永井豪原作の愛の戦士「キューティーハニー」に新たな息を吹き込んだ本作で、西内たちは華麗なアクションを披露した。2人にインタビューし、熾烈なバトルシーンの舞台裏について聞いた。
AIに支配され、世界は富裕層の暮らす上層階と、汚染物質に侵されていく貧困層の暮らす下層階に二分される世界が舞台。ある日、感情を持つ美しいアンドロイド・如月瞳(西内まりや)が上層階から下層階に落ちてくる。瞳はジャーナリストの早見青児(三浦貴大)との出会いを経て、人々を守るために、感情を持たない新型アンドロイド・ジル(石田ニコル)と対峙していく。クリエイターのA.T.とヒグチリョウがメガホンをとった。
本作で映画初主演を飾った西内。「最初に監督から『これまでとは一新したスタイリッシュな世界観で撮りたい』と言われました。どうなるのだろうという不安感と新しい挑戦に対する責任感を感じたのですが、プロデューサーや監督のすごく熱い眼差しから、新しい『キューティーハニー』を作りたいという思いが伝わってきたのでお受けしました。前からアクションをやりたかったし、やるからには全力でやらせていただこうと思いました」。
ジル役の石田もこのオファーを二つ返事で受けたと言う。「アクションがしたいという憧れがあったし、しかも『キューティーハニー』の悪役で、主演がまりやちゃんと聞いて『是非やらせてください』と言いました。悪役が大好きなんです。普段絶対にやらないことができるので。よく怖がられるんですが、普段の私は全然怖くないですから(笑)」。
西内は「普段は優しいもんね。だからこそ、ジルのスイッチが入った時の目が怖いんです。だから私も負けじと正義感をもって立ち向かおうと思いました」と石田を見てうなずく。
2人が繰り広げる死闘のシーンは、本作のハイライトでもある。昨年の撮影日に西内は22歳の誕生日を迎えたそうだ。「まさにワイヤーで釣られて宙に浮かんだ状態で、誰も気づかないうちに24時が過ぎていたんです。そういう意味で印象深い誕生日でした」。
石田は「ワイヤーアクションは危ない時もありましたね。次にこう来るという順番があるから、全部を覚えていないと当たってしまう。ずっと横で練習をしていて、まりやちゃんの切り替え方がすごいなと思っていました」と言うと、西内も「私もニコルちゃんの切り替えがすごいと思っていたんです。お互いにそう思っていたんですね」。
石田は西内からいろんな刺激を受けたと言う。「普段はオープンな方で、忙しいのにみんなにお菓子を作ってきてくれたりしました。こんな気遣いができる女の子は素敵だなと。でも、撮影でスイッチが入ったらハニーになる姿を見て、作品と向き合う集中力はずば抜けているなあと思いました。それを近くで見られて幸せでした」。
西内も石田について「女性としてすごく魅力を感じる」とほめ称える。「私はただがむしゃらに1つのことに向かって入ってしまうタイプだけど、ニコルさんはいい意味でどこか余裕をもっている気がします。客観的に自分を見ているし、すごく柔軟性をもっているんです」。
また、互いに顔を見合わせ「アクションがとても楽しかった。またやりたいね」と声を弾ませる。まさに『CUTIE HONEY -TEARS-』でアクション女優として開眼した2人。彼女の体当たりでの熱演を見逃さないで。【取材・文/山崎伸子】