“希林節”炸裂!主演作タイトル『永い言い訳』は本木雅弘にピッタリ!?
『ゆれる』(06)の西川美和監督が、直木賞候補にもなった自身の小説を映画化した『永い言い訳』(10月14日公開)。本作の試写会イベントが10月3日、渋谷ユーロライブで開催され、主演の本木雅弘と西川監督、さらにサプライズゲストとして本木の義理の母・樹木希林が登壇した。
のっけから“希林節”全開の樹木。「義理の母親をやらせていただいています」とコメントしながら登場すると、「身内をイベントに呼ぶなんて、よっぽど交友関係の乏しい、お友だちのいない俳優なんだなと思い、かけつけました」と先制パンチ!本木はこれに対して「映画宣伝会社の仕込みですから(笑)」とタジタジの様子だった。
樹木の“口撃”はさらに加速。「『永い言い訳』っていうタイトル、こちらさん(本木)にピッタリだと思った」と会場の笑いを誘うと、さらに「西川監督がこの映画で、こちら(本木)の家でも見せない綻びをつんで下さった。これから俳優としてもっと破れた姿を見たいです」と皮肉交じりに本木に対する期待を述べた。
この日は、会場に訪れた一般客からの悩み相談に3人が答えるというコーナーも。「人を見る目がなくて、いつも浮気されてしまいます」という相談に、樹木は「でもそれはあなたもそういう人ってことよ」と即答。すると本木が「希林さんも(内田)裕也さんのなかに自分を見るんですか?」と質問を投げかけると、樹木は「そっくりですよ。表向きは向こうが破天荒で、私が尽くしてるように見えますけど、破け具合は私の方がすごいです」と返した。
客席から「夫の家事に不満です」という悩みが飛び出すと、本木は「希林さんは『内田家政婦協会から来ました』と言ってよく家に来るんですけど、僕のお皿の洗い方を見て『(がっかりした様子で)あぁー』って言われるんです」と自虐。しかし西川は「本木さん本当によく家事やってるみたいで、劇中で洗濯物を畳むシーンがあるんですけど、不器用な感じ出すのが難しいかったみたいで…。だから独身の助監督に洗濯物を畳ませて、その雑な感じを参考にされてましたね」と意外なエピソードを明かしながらフォローしていた。
最後まで希林節を炸裂させていたこの日のイベント。西川が「いろんな人に見ていただけると嬉しいです」とコメントを残すと、すかざず樹木が「この人(西川)、美人でしょ?しかも性格もいいの。性格がいい人って凡庸な作品作る人が多いんだけど、この人は違うのよ」とベタ褒めしたところでイベントは終了した。【取材・文/トライワークス】