メリル・ストリープが来日!“絶世のオンチ”役作りの秘訣を明かす

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メリル・ストリープが来日!“絶世のオンチ”役作りの秘訣を明かす

第29回東京国際映画祭オープニング作品『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』(12月1日公開)の来日記者会見が10月24日に六本木アカデミーヒルズで開催され、来日を果たしたメリル・ストリープが出席。「暇だったので来られました」とジョークを飛ばすなど、ユーモアあふれる人柄で会場を魅了した。

本作は、絶世のオンチなのに、カーネギーホールを満員にし、今なお人々を魅了する伝説の歌姫マダム・フローレンスの実話を描く物語。国内外から多くの報道陣がかけつけ、会場の熱気はムンムン。会場を見渡したメリルは「前回来た時より、2倍の人がいるように感じます。本当にうれしい」と感激の思いを語った。

また、第29回東京国際映画祭オープニング作品に選ばれたことに、「非常に光栄。この映画を誇りに思っているわ」と胸を張ったメリル。「スティーヴン・フリアーズ監督、ヒュー・グラント、サイモン・ヘルバーグも来られなかったのはとても残念」と一人での来日になったことをこぼしつつ、「みんな仕事で忙しい。私だけ今、暇だったので来られました。来られてうれしいわ」とお茶目に語り、会場の笑いを誘った。

『マンマ・ミーア!』(08)などで見事な歌声を披露するなど、歌唱力の高さにも定評のあるメリルだが、今回演じたのは“絶世のオンチの歌姫”。メリルは「2か月トレーニングをしました。オペラのコーチをつけて、アリアをきっちり歌えるように練習した」と、まずはしっかりとした歌唱を学んだことを告白。「最後の2週間でそれを崩して、音程を外す特訓をしたのよ」と特別な練習法について明かしていた。

「アメリカの映画史において初めて、70歳の女性が主人公という映画」とメリル。メリルの実年齢は67歳だが、「実年齢よりはかなり上の役を演じたわ。なんとかそれはできました」と話して再び会場を笑わせた。「私は、58歳の時に『マンマ・ミーア!』を撮った。私のキャリアのなかで、一番人気を博した作品よ。今、女性の役はどんどん増えている。テレビシリーズでも女性にいい役が多くなっているし、それを見たい観客が多いことも今は証明されているわ」と映画界において女性の進出が目覚しいことに触れ、旺盛な仕事への意欲を話していた。【取材・文/成田おり枝】

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