タランティーノ監督が最近“ハイになった”2つの映画とは?
クエンティン・タランティーノと言えば、映画監督であると同時に、映画をこよなく愛する“映画オタク”という言葉がピッタリ! 彼がオススメする最近の映画もきっとスゴイに違いない。
新作『イングロリアス・バスターズ』(日本公開は11月20日)のプロモーションに余念がないタランティーノは、今回ニューヨークでも一般人向けにトークショーに参加し、その映画オタクぶりを十分に披露してくれた。
「いつから映画が好きになって、いつから映画監督になりたくなったのかは、わからないんだ。でも、俳優を目指して演技を学びながらも、常に自分の永遠のヒーローは“映画監督”だった」というタランティーノ。
そしてついに念願の監督になったのだが、観客として、映画を楽しみ続ける姿勢は今でも変わっていない。
同作の主演ブラッド・ピットが、「彼ほど映画の歴史と映画というものを理解している、映画ツウはいない」と賞賛している通り、作品の中で見られる独特な発想も、頭の中をのぞいて見たくなるほどの豊かな創造力と、過去の映画の集大成が生み出した産物なのだ。
「どんな映画だって観るよ。だって駄作があるからこそ、いい映画というものが存在するんだから」という言葉が象徴するように、映画そのものをこよなく愛しているタランティーノ。ジャンルも問わず、過去にハリウッドの戦争映画もたくさん観ていたそうだが、『イングロリアス・バスターズ』を作るために、ここ数年は海外の戦争映画を観まくったそうだ。
そんな彼が、監督として観客として一貫して好むのは、人をハイにしてくれる映画。死ぬほど映画を観ているにも関わらず、最近観て興奮した映画を問われると、「『Funny People』(7月31日全米公開のアダム・サンドラー主演のコメディ・ドラマ)、最高にテンションが高くなったのは、『Drag me to Hell』(5月29日全米公開のサム・ライミ監督のSFスリラー。邦題は『スペル』で日本公開は11月6日)さ。みんなにもお勧めするよ!」と、興奮気味に最新作を即答してくれた。
この答えが象徴するかのように、暗い映画館で観るのが“映画の醍醐味”といいうこだわりも、彼にとっては譲れない条件。『イングロリアス・バスターズ』も、しかり。是非映画館でタランティーノ・ワールドを堪能してほしい!【NY在住/JUNKO】