裏町(1932):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
裏町(1932)
裏町(1932)
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裏町(1932)

1932年公開
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「母性」のジョン・M・スタールが監督する作品。原作はファニー・ハースト筆になる小説で、それを「母性」「猫は言い寄る」のグラディス・レーマンが脚色し、リン・スターリングが台詞執筆、「魔人ドラキュラ」「小間使(1931)」のカール・フロイントが撮影した。主なる出演者はRKO映画「シマロン(1931)」で売り出したアイリーン・ダンを始め「母性」のジョン・ポールス、「突端脚化粧」のジョーン・ックライド、ジョージ・ミーカー・ウォルター・カトレット、ポール・ウェイゲル、ザス・ピッツ、ウィリアム・ベイクウェル等である。

ストーリー

シンシナチの町に衣装材料を商うシュミットの娘として育ったレイは生来怜悧で美しかった。彼女の美貌を慕って寄って来る男も随分と多かったが彼女はいつも取り合わなかった。隣家に自転車屋を営む堅人のクルト・センドラーが求婚した時でさえ軽く断られた程だった。そのレイが思いがけなくも一人の男性に恋を感じた。それはある時、友達から紹介されたワルターと言う若い銀行家だった。ワルターもレイを一眼見て好きになった。が、それから数日後ワルターには許婚があること、それはシンシチナでも有名な財産家の娘であること、そしてまたその結婚はワルターが出世の緒口となっていることをレイは知った。けれども二人の恋はその障害にもかかわらず日増しに深くなって行った。ワルターはどうかしてレイのよさを母親に知らせたいと思い、日をきめて母親にレイを見せようと、それをレイに話した。レイも喜んでこれに応じた。だが、その大切な約束の日にレイは義妹の悪戯から約束の場所に行くことが出来なかった。男は愛人が故意にこなかったものときめてしまった。そして五年の月日がたった。この間にワルターはコリンと結婚して二人の子の父親となり、レイは父の死に遭遇した。生活のためニューヨークへ移ったレイはそこで偶然ワルターに会った。その時レイは恋しいワルターから懇願されるやその言葉に従って勤め口をやめニューヨークの裏町のささやかなアパートに住居を定めた。そこでふたりは人目を盗んで逢っていた。間もなくワルターは社用で欧州へ渡った。その不在中レイはクルトにめぐり会った。いまは自動車工場主にまでなっているクルトは再びレイに求婚した。しかしレイの返事は同じだった。が、欧州からワルターが帰って来た時レイは急に自分の立場を考えてクルトの妻になろうとした。しかし折角のこの決心も驚き駆けつけたワルターの言葉に脆くも崩れ、結局彼なしでは生きていられない自分を感じてクルトを断ってしまった。数年がまた経過した。ワルターは米国屈指の銀行家となった。ある時ワルター一家はパリへ赴いたがレイも同じ船で大西洋を渡りパリの裏町にアパートを見つけ、ここでワルターを待った。ところがある日ワルターの息リチャードが訪れた。父の財産を狙うものと誤解した彼はレイに罵言を浴びせた。後から来たワルターはこれを詫びた。突如ワルターの体に急変が起こって彼はホテルに客死した。レイが父親を真に愛し、今は帰国の旅費さえないことを知ってリチャードは彼女を訪ね今後の生活を保護しようと誓った。がワルター逝きし後の彼女になんの希望があろう。リチャードが去ると共に独り寂しく残されたレイは迫り来る夕闇の中に静かに愛人の跡を追うのだった。

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作品データ

原題
Back Street
製作年
1932年
製作国
アメリカ
配給
大日本ユニヴァーサル社
初公開日
1932年
製作会社
ユニヴァーサル映画


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