アンソニー・クイン
Deaf Smith
一八三六年 メキシコから独立を戦い取ったばかりのテキサスが迎えた最初の危機に立ち向かう二人のプロフェッショナルの姿を描く。製作はジョゼフ・ジャンニとルチアーノ・ペルジア、監督は「タランチュラ」のパオロ・カヴァラ、ストーリーはオスカー・ソールとハリー・エセックス、潤色はパオロ・カバーラ、アウグスト・フィノッキ、ルチア・ドルーディ、脚色はハリー・エセックス、オスカー・ソール、パオロ・カヴァラ、ルチア・ドルーディ、アウグスト・フィノッキ、撮影はトニーノ・デリ・コリ、音楽はダニエレ・パトゥッキ、編集はマリオ・モッラが各々担当。出演はアンソニー・クイン、フランコ・ネロ、パメラ・ティフィン、フランコ・グラツィオーシなど。
一八三六年、テキサスはメキシコとの苦しい戦いを勝ち抜いて独立したが、元将軍モートン(F・グラツィオーシ)が秘かにドイツ財政の援助を得てテキサスの独裁者になろうと画策していることから、新しい共和国の存亡にかかわる重大な危機に直面していた。これに対し、テキサスには軍隊を動かす余裕がなかったので、大統領サム・ヒューストンは、祖国の勇者、デフ・スミス(A・クイン)とジョニー・イアーズ(F・ネロ)に国の運命を託した。二人は大の仲良しで、いつも一緒に戦った。デフは策士で直感力があったが、聾唖者だったので、そこからくる危険を行動的なイアーズが巧みにカバーしていた。二人は、ヒューストンと意の通じるマクドナルド大佐に会うために馬を進めた。その途中、川辺で水浴中の女と出会った。イアーズはその美しさにひかれ、行動に出たが、女は軽くあしらうと、さっさと馬車で行ってしまった。彼らがマクドナルドの農場に着いた時は、一家はモートンの部下たちに皆殺しにされていた。オースチンの町に入ると、モートンの部下が町を牛耳り、盛んにヒューストン大統領への憎しみを煽り立てていた。デフは情報を集めて廻るが、イアーズは、川辺で会った美女が女郎屋の女スージー(P・ティフィン)と知り、すっかり夢中になってしまう。デフは岩山に城壁をめぐらせたモートンの要塞を発見し、巧みに敵の監視を破って城内に潜入する。敵情を探った上、ダイナマイトを奪って脱出しようとしたが、発見され、危うく山腹の洞窟に逃げ込んだ。暗い穴の中でただ一人、このままでは死を待つばかりだ。デフは死中に活を求める気持で、穴から飛び出した。一斉射撃を浴びるものと、光の中をころげ廻ったが、銃声一つなく、周囲には追手の死体があるだけだった。あっけにとられるデフ。岩の上ではイアーズが笑っている。無敵のコンビに戻った彼らは、攻撃を開始した。馬屋に火を放ったり、弾薬庫を爆発させたり、新たに持ち込まれたガットリング機関砲を浴びせかけたり、大混乱の要塞内で彼らは、縦横無尽にあばれ廻った。そして、ついにモートンを討ち取り、反逆の根を断ち切った。使命を果たしての陽気な帰り道は、スージーも一緒だった。デフは、将来の画計を語り合うイアーズとスージーの幸福そうな様子をそばで見守っていた。そして、三人が野宿で夜を明かした朝、イアーズが眼を覚ますとデフの姿がなく、イアーズが日頃欲しがっていたデフの大事な懐中時計が残されていた。慌てて立ち上がり、デフの名を呼んだが、その声は空しく木だまするばかりだった。
監督、潤色
脚本、脚色
脚本、脚色
製作
製作
撮影
音楽
編集
潤色
潤色
字幕監修
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