妄執の影:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
妄執の影
妄執の影
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妄執の影

1955年2月22日公開
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「裏窓」のコーネル・ウールリッチが、もう一つのペン・ネイム、ウィリアム・アイリッシュの名で発表した短篇“Silent as a Grave”の映画化で、「愛情の瞬間」のジャン・ドラノワが監督した。脚色台辞は、「愛情の瞬間」のローラン・ローダンバック、ジャン・ドラノワと「寝台の秘密」のアントワーヌ・ブロンダンンの共同。撮影は「ラ・ボエーム」のピエール・モンタゼル、音楽は「愛情の瞬間」のポール・ミスラキである。「愛情の瞬間」のミシェル・モルガンと「嘆きのテレーズ」のラフ・ヴァローネが共演し、以下「恋路」のジャン・ガヴァン、「花咲ける騎士道」のオリヴィエ・ユスノ、「愛情の瞬間」のロベール・ダルバン、アルベール・デュヴァレエ、マルト・メルカディエ、ルイ・セニエ、ジャック・カストロらが出演する。

ストーリー

ブランコ乗りの曲芸師、アルド(ラフ・ヴァローネ)とエレエヌ(ミシェル・モルガン)は呼吸の合った演技で観客を魅了していた。二人は口に出しては言わなかったが、たがいに愛し合っていた。だがアルドの求婚を待ちあぐねたエレエヌは、かねてから彼女に想いを寄せていた男の求婚に応じた。アルドは動揺し、改めてエレエヌへの愛を告白し、さらに今まで何故告白しなかったかの理由も告げるのだった。アルドは昔、一人の男を殺し、今でもおのが良心に苛責を感じているのだ。エレエヌはアルドから烈しい恋を告白され、その激情に負けた。彼の過失を許し、婚約者を捨てて、彼女はアルドと結婚した。二人は幸福だった。ある日、アルドが曲芸をしているとき手首を痛め、休まざるを得なくなった。代ってアレックス(ジャン・ガヴァン)が相手役を勤めることになったが、彼をめぐってエレエヌとアルドの間に誤解が生じて来た。かつてアルドがある女のことで友人の一人を殺害したとき、それにアレックスも関係していたのだ。アレックスはその真相は知らなかったが、アルドにとっては彼の良心を脅かす存在であった。アルドとエレエヌの日日は息苦しいものになり、その反動かエレエヌは次第にアレックスに接近して行った。そのアレックスがルウアンの町で巡業中に殺された。この町はかつてアルドが殺人をした町だった。エレエヌはアルドが犯人にちがいないと思ったが警察への証言では沈黙を守った。サーカスの犬使いが逮捕された。犬使いベルナルダンは無実を主張したが死刑を宣告された。エレエヌはもはやアルドと生活するのが耐えられなくなり、二人は別居した。ベルナルダンの死刑執行が明朝に迫ったとき、じっとしていることの出来なくなったエレエヌは、ベルナルダンの弁護士を訪れ、彼の無実を告げ死刑執行停止を懇願した。そして自分の良人アルドが犯人だと告げた。直ちに検事へ連絡がとられた。しかし、獄中のベルナルダンは、死刑執行の数分前になって自分が真犯人であることを告白した。エレエヌの供述は自分の妄執から出た誤りであったのだ。

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作品データ

原題
Obsession
製作年
1954年
製作国
フランス
配給
東和
初公開日
1955年2月22日
製作会社
フィルム・ジベ=フランコ・ロンドン


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