人間廃業:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
人間廃業
人間廃業
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人間廃業

1931年公開
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「ガソリン・ボーイ三人組」でわが国にもその名を知られるにいたったハインツ・リューマンが主演する映画で、原作はエルンスト・ノイバッハの筆になるもの。ルドウィッヒ・ヒルシュフィールドとクルト・シオドマークとが協力して脚本に組み立て「嘆きの天使」の作曲家フリードリッヒ・ホレンダーが曲を附したものに基づいて少荘監督ロバート・シオドマクがメガフォンをとった。キャメラは新人のコンスタンチン・チェット担任で、助演者は「スピオーネ」のリエン・ダイヤース、ライモンド・ヤニチェック、ヘルマン・シュピールマンス、フリードリッヒ・ホレンダー、ゲルハルト・ビーネルトなどである。

ストーリー

ハンスは借金で首が廻らずおまけに債権者達から訴えられたのでクサって自殺しようとします。丁度その時脱獄した強盗が押し込んできたので彼は強盗に翌日の正午までに殺してくれるように頼み、そのかわり彼の死によって得られた保険金の一部は強盗に進呈するとの珍契約を結びます。しかしこの夜の名残に酒場に鱈腹飲みに行ったとき、コロンビア保険会社の社長から追い回されている踊り子のキティーを助け、その娘から無暗と惚れられたので死ぬのが嫌になりました。それにキティーも死ぬなんてお止しなさいと勧められるので、さて例の強盗氏を捜し当てて契約破棄をしようとするが皆目居所が分かりません。そのくせとんでもないところから鉄砲玉が飛んできたり、机に爆弾が仕掛けてあったりします。仕方がないので怪我人に化けて病院自動車で逃げ出しますが、風のように現れた強盗氏は忽ち運転手に化けています。そしてハンスが漸く気づいたとき、80キロのスピードで自動車はスッ飛んでいる始末、ところが偶然に自動車は病院のですからクロロホルムが備え付けてありますのでハンスは早速の機転でこれを利用し見事強盗氏を眠らせるがさて彼の身柄を調べてみますと何処にも契約書が見つかりません。それもその筈、契約書は既に人殺しの名人で「向こう傷のジム」の手に渡っていたのです。ハンスは覚悟を決めました。こうなった以上監獄が一番安全な場所です。それで今まで逃げ回っていたところへ自ら志願したのですが、いざ飛び込むと相棒の囚人といのが「向こう傷のジム」です。しかしジムはハンスの顔を知りません。けれども今日の正午までにハンスを殺すことを約束してあるのでハンスに手伝わして脱獄します。ハンスは無理矢理ジムに連れられて、くすぐったい思いをしながら自分の住処へ案内をしてきました。向かいの屋根から自分の部屋を覗くとけしからん事にキティーとコンビア保険の社長とが仲むつまじくひそひそと語っています。しかし実際はキティーがハンスを助けるためにコロンビア社長から強盗氏に支払う金を出させるために口説いていたんです。漸く社長はO・Kしました。その途端嫉妬でカンカンになったハンスが何もかも忘れて躍り込んでむやみとキティーに嫌味を並べ立てました。喜んだのは「向こう傷のジム」です。ハンス見つけたぞとばかり、爆弾、ピストル、短剣と見るからに恐ろしい凶器をヅラリと並べて人殺しの用意を始めました。時は約束の十二時五分前です。驚いたキティーは一生懸命に事情の説明を始めます。ジムは爆弾を持って構えています。一分前、三十秒前、三秒前、ジムはやっと肯きました。しかしその瞬間爆弾は勢いよく破裂しました。そして白い煙が晴れた後にはジムもハンスもキティーもコロンビア社長も朗らかに結婚行進曲を歌っていました。

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作品データ

原題
DER MANN, DER SEINEN MORDER SUCHT
製作年
1931年
製作国
ドイツ
配給
東和商事
初公開日
1931年
製作会社
ウーファ


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