ドン・ファン(1934):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ドン・ファン(1934)
ドン・ファン(1934)
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ドン・ファン(1934)

1934年公開
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アレクサンダー・コルダが主催するロンドン・フィルム社作品として我国にもたらされた最初の映画。アンリ・バタイユ作の短編に基きフレデリック・ロンスデールとラヨス・ビロが協力して書卸し、監督にはコルダ自ら当っている。主役は「ロビンソン・クルーソー」以来のダグラス・フェアバンクスが勤め、コルダに発見されたマール・オベロン、「婦人に御給仕」「明日の太陽」のベニタ・ヒューム、マール・オーベロンと共に「ヘンリー八世」に出演したビニー・バーンズ、ジョーン・ガードナー、「永遠の緑」のバリー・マッケイ、メルヴィル・グーパーその他欧州映画界では名を知られた連中が助演している。撮影は「パリ祭」「自由を我等に」のジョルジュ・ペリナール、装置はヴィンセント・コルダが担当。なおアーサー・ウィンペリス作詞、ミッシャ・スポリアンスキー作曲の『ドン・ファン・セレナーデ』が歌われる。

ストーリー

ドン・ファンは、いまだに彼を愛している前妻ドロレスが彼に莫大な貸しがあるので、もし彼が自分のもとへ帰って来なかったら牢へ打ち込むと言うのを逃れて人目を忍んでセヴィラに滞在していた。ところが彼がこの地にいることが何時とはなしに知れ渡ってしまった。不思議に思って下僕レポレロに調べさせて見るとロドリゴと言う男がドン・ファンに似ているところから偽名を使って持て囃されている事が判ったので彼は怒ってロドリゴを探し始めた。謝肉祭の夜彼は或るカフエーでトニタと言う踊子に現を抜かし遂に下僕が決めて置いたドロレスとの約束を忘れてしまった。このためドロレスはいよいよ彼を訴えようと決心した。ドン・ファンは最早フランスへ遁れるより外に方策が無くなった時、贋ドン・ファンのロドリゴが或婦人と密会しているのをその夫に発見され殺された。その時ロドリゴがドン・ファンの日記を懐中していたため「ドン・ファン殺害さる」の報はたちまちセヴィラ中に宣伝された。彼はこれをもっけの幸にヴァレンシアへ旅立った。六ケ月の休息後ドン・ファンは肥って髭だらけの男に変っていた。或日彼は宿の近くで美しい娘に会い、また昔の炎が燃え上り、その夜彼女の露台へ登って行った。しかし彼は娘からその恋人への手紙を託されて今更の様に自分の歳を考えた。そして彼は昔華かだったセヴィラに今一度帰ってみようと決心した。しかしセヴィラではその頃「ドン・ファンの生涯」なる本が広く読まれ、髭だらけの男を誰もドン・ファンとは信じなかった。劇場ではドン・ファン劇が拍手を以て上演されている。それを見に行った彼は劇が事実と違っている点に憤慨し異議を申立て騒擾罪で訴えられた。その場に居合わせたドロレスは彼を懲らしめるため故意に知らぬ男だと言い切った。で遂にドン・ファンも入牢の憂目を見るかと思われたが謝肉祭の夜のこととて無事に釈放され、ドロレスのもとに立還って「世界の恋人ドン・ファン」の生涯を閉じ、代りに真面目な夫としての幕を開けた。

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作品データ

原題
THE PRIVATE LIFE OF DON JUAN
製作年
1934年
製作国
イギリス
配給
UA
初公開日
1934年
製作会社
ロンドン・フィルム


[c]キネマ旬報社