第七のヴェール:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
第七のヴェール
第七のヴェール
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第七のヴェール

1947年12月公開、87分
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劇作家、映画作家であり、プロデューサーであるシドニー・ボックスが自己のプロダクションを興して製作し、コンプトン・ベネットが監督に当った映画の一つで、脚本はボックスがミュリエル・ボックスと協同して書きおろした。主演は現在英国映画界第一のスタアたるジェイムス・メイスンと目下ハリウッドにあるアン・トッドである。助演者はヒュー・マクダーモット、ハーバート・ロム、アルバート・リーヴェン及びイヴォンヌ・オウエン。撮影監督はレジノルド・H・ダイヤーである。音楽はベン・フランケルが作編曲し、ロンドン・シンフォニー・オーケストラがミューア・マシーソンの指揮で演奏している。

ストーリー

自動車事故で両手を火傷して入院したピアニスト、フランチェスカ・カニンガムは傷が全快したにも拘らず投身自殺を企てた。すぐ救われて再び入院した彼女は、精神的な原因で口を利かなくなった。精神病の名医ラーセンは、彼女の胸の秘密を告白させ精神を開放させれば、正常に復すると確保し、麻酔薬を注射して仮睡させた上で、催眠術的暗示を与えると彼女は次のように語りだした。フランチェスカはピアノが好きで上手だったが、十四才のとき、ある日学校に遅刻して手を鞭打たれたため王立音楽学校への試験に落第して自信を失ってしまう。孤児となった彼女はまたいとこのニコラス・カニンガムに引取られた。彼は足が不自由で独身で女ぎらいだったが、フランチェスカがピアノに才能があると知ると、熱心に教え始め、教えることが出来なくなると、ロンドン、パリ、ミラノの音楽学校で勉強させた。フランチェスカはロンドンで音楽学生だったころ、ナイトクラブの楽手ピーター・ゲイと愛し合い結婚した。ニコラスはそれを怒り直ちに彼女をパリへ連れていったのでピーターとは音信不通となった。ピアノ修行も卒えたフランチェスカはヴェニスで初演した。その時十四歳当時の学友スーザンが会いに来たので、彼女は手をむち打たれた記憶がよみがえり、見事に演奏はしたが終わると失神してしまった。それから欧州各地で演奏し、ついにロンドンでアルバート・ホールで演奏した。コンサートが成功したことで、彼女はニコラスの束縛から逃れ、ピーターを探し回り、ジャズ・バンドの指揮者となっている彼と再会した。その後、彼女は画家マクスウェル・レイトンに肖像を描いてもらううち、彼に恋され婚約したが、自動車事故で手を火傷し、もはやピアノを弾けないと信じ込んだのだった。この告白を聞いたラーセンは、彼女の心の病の原因は、ピーターと再会した際、彼が妻帯者だったことにあると確信した。ラーセンは、フランチェスカがピーターとダンスをした時のワルツのレコードを聞かせ彼女の気分を開放することに成功した。自己を取り戻した彼女は、最終的にニコラスを夫に選んだのだった。

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作品データ

原題
The Seventh Veil
製作年
1945年
製作国
イギリス
初公開日
1947年12月
上映時間
87分
製作会社
オータス


[c]キネマ旬報社