家なき児(1935):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
家なき児(1935)
家なき児(1935)
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家なき児(1935)

1934年公開、114分
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児童文学として名高いエクトール・マロー作の小説の映画化で、脚色には劇作家として名あるムエジー・エオンが当たり、監督は「はだかの女王」「ファニイ」(仏語版)をものしている新鋭マルク・アレグレが任じた。主役は「にんじん」のロベール・リナン少年が勤め、嘗て「狼の奇蹟」に出演したフランス一流のバス歌手ヴァンニ・マルクー及び「ドン・キホーテ(1933)」のドルヴィルが共演するほか、「母の手」の子役ポーレット・エランベール、ベランジェール夫人、「姿なき殺人」のエーメ・クラリオン、ジョルジュ・ヴィトラフ等で、撮影はバシュレ及びクロード・ルノアールの共同担任、音楽はモーリス・イヴェン。

ストーリー

富有な家に生まれたレミイ少年は財産をねらう腹黒い叔父のために生まれると間もなく優しい母から引き離されて貧しい農夫バルバランの家に拾われた。バルバランの妻はいつも優しくレミイを可愛がってくれたが、夫の方は飲んだくれで牛も家も皆売り払ってしまった。そしてもうとてもレミイを養う事が出来なくなったので孤児院に入れることにしたが、丁度その時通りかった放浪の唄うたいのヴィタリスがレミイを引き取ることになった。ヴィタリスは元有名なオペラの唄い手だったが今では落ちぶれて三匹の犬と一匹の猿を相手にフランスの田舎を廻っているのだった。此の一座に拾われたレミイは貧しいながらも心楽しく自分も立琴を弾いてヴィタリス老人を助けた。或田舎でレミイは美しい金持ちの貴婦人とその一人息子の可愛い相手をしたがすっかりこの坊ちゃんのお気に入りになりいつまでも一緒に居てくれるように言われたが、ヴィタリス老人を一人旅に立たすのが心残りで又あてもない旅路に上った。その年の冬老人はレミイに看護されながら死んでしまった。又一人ぼっちになったレミイは質の悪い人買いにさらわれたり、スリの仲間入りをさせられたり苦労をしながらイギリスへ渡った。ここには恋しい母がいる事がやっとわかったので色々苦労の末遂になつかしい母に会う事が出来た。それはフランスの片田舎で優しくしてくれた貴婦人だった。そして可愛い病気の坊ちゃんはレミイの本当の弟だったのだ。かくして、レミイはミリガン家の坊ちゃんとして幸福な日を送る事になった。しかし、レミイは今まで一緒に苦しんできた昔の友達を忘れなかった。親切だったバルバランのおかみさん、貧民窟にいた極度の背曲りな子供、スリの親分の女の子、そしてヴィタリスの残して行った犬、これらもみんな優しいレミイのおかげで幸せになることが出来たのであった。

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作品データ

原題
Sans Famille
製作年
1934年
製作国
フランス
配給
東和商事
初公開日
1934年
上映時間
114分
製作会社
ピエール・ブローンベルジェー


[c]キネマ旬報社