トム・イーウェル
Tom_Miller
胸囲42インチを誇るブロードウェイ出身のグラマ・ガールといわれる新人ジェーン・マンスフィールドを紹介するロックン・ロール映画。ガーソン・カニンの原作を「底抜けコンビ・のるかそるか」のフランク・タシュリンと「画家とモデル(1955)」のハーバート・ベイカーが脚色、タシュリンが製作・監督した。撮影監督は「王様と私」のレオン・シャムロイ、作曲並に音楽指揮を「やさしく愛して」のライオネル・ニューマンが担当した。主演は、ジェーン・マンスフィールドのほか「スカートをはいた中尉さん」のトム・イーウェル、「大荒原」のエドモンド・オブライエン。それに歌手ジュリー・ロンドン(「赤い家」に出演)レイ・アンソニー、バリイ・ゴードンなどの音楽家が自身出演している。
のんべの宣伝屋トム・ミラー(トム・イーウェル)は、かつてギャングの親分だったマードック(エドモンド・オブライエン)に雇われ、曲線美人ジェリイ(ジェーン・マンスフィールド)をスターにする仕事を始めた。しかし、それには条件がついている。彼女に手を出してはならない。ところが、この2人が愛し合うようになった。もともと彼女は歌手になるつもりはないのだが、マードックに恩義があるので、下手な歌も唱わねばならぬ。マードックは彼女をスターにしなければ男が立たないので、メチャメチャな声でレコードに吹き込んだ彼女の歌--彼がかつて獄中で作詞した「ロック・アラウンド・ザ・ロック・パイル」を町中の酒場にとりつけた。彼一流の強引さとインチキで。それが、奇妙な人気となり、彼女をスターにのし上げさせた。いよいよニューヨークの初舞台、はじめ反対していたマードックも、トムとジェリイの仲を許し、めでたくゴール・インとなりかけたところ、マードックに張り合うギャング親分のホイーラーが乗り込んだ。だがトムの機転で、マードックが自ら舞台に立ち、得意の「ロック・アラウンド・ザ・ロック・パイル」を歌う。聴衆は喝采し、一緒に感激したホイラーも、マードックと握手した。その後10年、結婚したトムとジェリイの間には5人の子供ができ、マードックはよき「おじいさん」である。
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