高倉健
ゴルゴ13(デューク・東郷)
ゴルゴ13と呼ばれ、民族も思想もない一匹狼の非情な殺し屋が世界を舞台にしての活躍を描くアクション映画。さいとうたかお原作・劇画の映画化。脚本はさいとうたかおとK・元美津、監督は「実録・安藤組 襲撃篇」の佐藤純彌、撮影は「前科おんな 殺し節」の飯村雅彦。
ある国際都市の高級ホテルに、某国秘密警察の幹部数人が集まった。彼らの議題は、犯罪王ボア殺害についての善後策だった。ボアは表向きは海運業者だったが、その正体は世界中に麻薬と武器を密輸している犯罪シンジケートのボスで、しかも彼の素顔は誰も知らなかった。そのボアが人身売買に手をのばし、イランの女性へと毒牙をのばし始めたのだった。某国秘密警察部長フラナガンは、殺人マシーンと恐れられている殺し屋ゴルゴ13にボア殺害を依頼した。フラナガンは、ゴルゴとの連絡係に秘書のキャサリンを任命した。翌朝、ゴルゴは単身、テヘランへ飛んだ。キャサリンもゴルゴを追ってテヘランへ。テヘランでは、ボアの片腕の盲目の殺し屋・ワルターが暗躍しており、イラン警察の警部・アマンは、三十名にも及ぶ女性行方不明の事件を追っていた。彼の妻シーラもその中の一人だった。一方ゴルゴは先に送りこんでいた私立探偵エグバリの調査で、ボアが小鳥を可愛がっているのを知る。ゴルゴの動きを嗅ぎつけたアマンはゴルゴをボア一味と思い込み、ゴルゴと、彼と再会したキャサリンのいるホテルを包囲した。そしてゴルゴは脱出に成功するが、キャサリンは逮捕された。その足でゴルゴは、オールタウンにあるワルターのアジトを襲うが逆に罠に陥ち捕われてしまった。女を拉致しようとしたワルターの部下たちが、警官隊との銃撃戦で射殺され、逮捕された。イスファハンにいるボアがそれを知り、女たちを観光バスに乗せてペルセポリスに移すように指令した。ボアの電話を盗聴したゴルゴはワルターを殺して脱出した。砂漠を貫ぬくハイウェイを、数台の車が次々とひた走っていた。女たちを乗せた観光バスと武装したボアの配下の車、ゴルゴの車、ボアの犯罪をつきとめたアマンの車、そして釈放されたキャサリンの車。不毛の砂漠で展開される息づまる追跡戦……ボアの配下の防衛線を突破してイスファハンに姿を見せたゴルゴは、ボアの宿泊するホテルを見下す塔の上にいた。ホテルの庭でお茶を飲むボアと彼の替玉たち。ゴルゴの放った銃弾は鳥籠の扉を破壊し、飛び立った小鳥は、すっと一人の男の肩に止まった。その男こそ、目ざすボアだ。しかし、止どめの一発は、配下のダグラスに阻まれてしまった。ゴルゴの恐しさを知ったボアは、シーラをはじめとして女たちと捕えたキャサリンを縛りあげ、丘の上に立たせて、一人ずつ殺していった。女を救おうとして近づくゴルゴを殺そうとしたのだ。アマンはボアの部下数名を殺して丘に近づいたが、シーラの目の前で、胸を朱に染めて倒れた。ゴルゴの名を呼び続けたキャサリンもまた、ダグラスに射たれ、息をひきとった。やがて、女たちを殺したボアたちは、二台のヘリコプターで飛び去った。車で追うゴルゴは、ダグラスの乗るヘリコプターを狙い撃ち、ヘリコプターは炎上しながら墜落した。数日後、ボアは豪華なヨットのデッキにもたれて日光浴をしていた。ゴルゴの狙撃銃の望遠スコープが、ゆっくりとボアの顔に焦点を合わせた。銃口が火を噴いたその一瞬も、ゴルゴの顔には何の表情もなかった。
ゴルゴ13(デューク・東郷)
アマン・ジャフアリ(テヘラン警察警部)
アマン・ジャフアリの妻・シーラ
キャサリン
イボンヌ
マックス・ボア
ダグラス
リチャード・フラナガン
アルバード・ジョンソン
ジャッド
ワルター
サイモン
ミスターワイン
エグバリ
エバンス
クロード
チャーリー
ビリー
ジャック
監督
脚本、原作
脚本
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
企画
企画
企画
企画
スチール
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