ダグラス・フェアバンクス・ジュニア
Wynn_Hayward
「愛すればこそ(1929)」と同じくダグラス・フェアバンクス・ジュニアがとロレッタ・ヤング嬢が主演する全発声映画で、ジョン・ヴァン・ドルーテン氏原作の舞台劇をハロルド・シューメイト氏が脚色並びに台辞を執筆し、「アマゾンの紅薔薇」「身を焦がして」のジョン・グリフィス・レイ氏が監督した。助演者は「ベン・ハー(1926)」「ソレルとその子」のカーメル・マイアースス嬢を始め、「紳士は金髪がお好き(1928)」のホームズ・ハーバード氏、「オレンジ実る頃」のケネス・トムソン氏等でキャメラは「マネキンの夢」と同じくアルヴィン・クネヒテル氏担任。
ウィン・ヘイワードは倫敦の有名な外科医ジョン・ヘイワード卿の次男で父の業を継ぐべく医学の勉強に熱中していた。卿の後見を受けている美しいミュリエルはウィンを愛していた。過度の勉強のため健康を損ねたウィンは父の勧めでイタリアのコモ湖に保養に出掛けた。そこに来ていた気紛れな女優レイ・ミュイヤは小心なウィンをからかった。やがてレイが倫敦の舞台に帰るとウィンも帰国したが、彼はレイに夢中になって勉強も省みなくなった。対して相手にされないので自暴自棄となったウィンは大晦日の夜の宴会で自制心を失いレイの首を絞めてしまう。夢中で帰宅した彼は父に全ての事情を打ち明けると、子を思う余り卿は自ら罪を引受けてウィンを救わんと決心し、証拠を湮滅せんとレイの家に着いた。ウィンも半ば無意識裡に父のあとを追った。ジョン卿がレイの家へ入ると一人の医師が彼女を蘇生させようとしていた。部屋に居合わせた人々はジョン卿は彼女を診察するために来たのだと思う。息を吹き返したレイは周囲の人々の問いに答えて自分の首を絞めた男の顔を覚えていないと言う。そこへ飛込んで来たウィンは罪を逃れた事を知り父と抱合って喜んだ。ウィンは父の自愛をしみじみと感じた。父は愛児を我が手に取返したことを心から神に感謝した。
Wynn_Hayward
Muriel
Rayette_Muir
Sir_John_Hayward
Mabs
Owen_Hatward
Le_Grande
Lord_Durhugh
Bunty
Tommy
監督
原作
撮影
作曲
作曲
作詞
台詞、脚色
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