男ありて:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
男ありて
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男ありて

1955年5月10日公開、109分
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脚本は「不滅の熱球」の菊島隆三が書き卸し、「君死に給うことなかれ」の丸山誠治が監督に、「浮雲」の玉井正夫が撮影にあたる。主なる出演者は「ゴジラの逆襲」の志村喬、「天下泰平」の三船敏郎、「浮雲」の岡田芙莉子、「泉へのみち」の藤木悠のほか、夏川静江、清永将天、清水元などで、試合場面には中日ドラゴンス・ダイアモンズ選手が出場している。

ストーリー

プロ野球スパローズの監督島村は、野球一筋の男だった。家族にも相談せず、新人投手大西を我が家に同居させた。家をかえりみない島村に引きかえ、大西は島村の子供と親しくなり、やがて娘のみち子と愛しあうようになった。試合のとき大西は村島のサインを無視して本盗を敢行し、その一点で勝ちをえたが、サインに従わなかった大西を島村は詰問し、口論の末に殴ってしまった。大西は素直に謝ったが、これを知ったみち子は父に腹をたて、家出をした。主将の矢野は二人の真面目な愛情を知り、大西を自分の家に引取り、みち子は女友達の家に泊めて貰った。翌日の試合で、島村は審判の宣告に抗議し、興奮のあまり塁審をなぐりつけた。このため島村は一ヵ月の出場停止を食ったが、その間に今まで家をかえりみなかったことを反省し、何年ぶりかで妻と一緒に少女歌劇を見て、お好み焼きに立ちよったりした。やがて出場停止を解かれた島村は急いで九州の遠征地にかけつけたが、そこには妻の急死を知らせる電報がついていた。帰京した島村は魂が抜けたように妻の霊前に座ったが、その心を知らぬ子供たちは、涙一つみせぬ父を憎んだ。初七日もすまぬうち、島村は試合にのぞんだ。四対三のリードのうち九回裏スパローズの捕手が負傷した。島村は老躯にマスクをつけて捕手をつとめ、彼の老巧なプレイで見事な勝利をえた。わきかえる喚声の中を、黙々と引きあげた島村は、控室でオーナーの小池に辞表を出した。晩秋の陽ざしも淡い墓地で、島村は妻の墓標の前にひまずき、初めて声を上げて泣いた。

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作品データ

原題
No Time for Tears
製作年
1955年
製作国
日本
配給
東宝
初公開日
1955年5月10日
上映時間
109分
製作会社
東宝


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