監督
荒川上流にある滝沢ダムの二十三年にもわたる反対同盟会の抵抗をめぐる争議を中心に、水問題、環境問題を含む川と人の暮らしを見つめていく長編ドキュメンタリー。監督は萩原吉弘で、これが第一回作品となる。16ミリ。
ストーリー
滝沢ダムの地元合意が成立したのは一九九二年十一月。二十三年の歳月を経て、最後の反対同盟会が妥結したのである。キャメラは、ダムを誘致した山村を起点として、源流から東京湾までの水系一六九キロに及ぶ荒川の水路を辿りながら、川の様相と水問題を克明にルポルタージュしていく。加えて自然と共に生きた山間の人々や、農民、漁民、下流の都市に住む人々の肉声を捕らえ、川をはじめとした自然と人間がいかに向き合っていくべきかを問いかける。