ロン・パールマン
ヘルボーイ
全米初登場1位のヒットを記録した、アメコミ原作の人気ヒーロー・アクションの続編。魔物でありながら人類の味方であるヘルボーイが、地上界征服を企む魔界の王子と激突!
※結末の記載を含むものもあります。
地獄から召喚された魔物でありながら、人類のために魑魅魍魎を退治するヘルボーイ。そんな彼の前に、鋼鉄兵集団ゴールデン・アーミーを復活させて、人間から地上界を奪おうとする魔界の王子ヌアダが現れる。
ヘルボーイ
リズ・シャーマン
エイブ・サピエン
ヨハン・クラウス
ヨハン・クラウス
ヌアダ王子
ヌアラ王女
トム・マニング
トレヴァー・“ブルーム”・ブルッテンホルム教授
監督、脚本、ストーリー
ストーリー、原作、共同製作総指揮、ヴィジュアル・コンサルタント
製作
製作
製作
撮影監督
編集
音楽
クリチャー・デザイン、特殊メイク
字幕
[c]2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. [c]キネマ旬報社
あの、ダーク・ファンタジーの佳作を作ったギレルモ・デル・トロだけあって、
そのダークな独自の世界感は見事である。
しかし、話は、余りに単純であり、なんだかんだ行っても結局は、
カンフーアクションでかたをつけるので、単純すぎる。
映像は、独自のセンスがあって見事であるが、話が単調で面白くない、
映画でした。
ギレルモ・デル・トロ監督が創造した、猫好きで子供っぽい主人公に好感が持てます。世間では早く大人になりたがる子供が大半だと思いますが、大人になってみると自分たちが羨望する子供の姿がここにあります。私が少年時代に「妖怪人間・ベム」という傑作アニメがありましたが、人間のために闘うクリチャーがその怪異な容貌ゆえに、人間に忌み嫌われる苦悩も滲ませて、アメコミファンでなくても感情移入させられます。「スーパーマン」のように強靭な精神力と肉体を持って絶対正義で礼儀正しいヒーローと違った人間臭いヒーローが「ハンコック」同様に現代的な魅力です。
ゲーム「パラサイト・イブ2」のヒロインや映画「キャリー」を思い起こすパイロキネシスの超能力者の女性は怒りが頂点に達すると、全身から発する紅蓮の炎で周囲を焼き尽くす必殺技をもっており、主人公のレッドよりもパワフルです。これを現代に当てはめてみると、夫より高額所得の妻のキャリア・ガールぶりが面白いのです。共稼ぎ故に部屋を整理整頓しないレッドに文句を言い、猫は嫌いだと主張するありがちな痴話喧嘩も新しいヒーローを創造しています。
ギレルモ・デル・トロ監督は「クロノス~寄生吸血蟲~」でも歯車を使用していましたが、今回もクライマックスでの数種類の歯車が回転する中でのバトルが圧巻です。
【新橋文化】鑑賞