柚希礼音
タムドク
宝塚の華やかな舞台と映画的な演出を融合した“タカラヅカ レビュー・シネマ”第2弾。ペ・ヨンジュン主演の歴史ファンタジードラマをミュージカル化し、花組による初演の後、星組による再演の東京宝塚劇場公演を収録した。出演は、本作がトップ就任のお披露目公演となった柚希礼音、夢咲ねね。脚本・演出は、小池修一郎。
神話の時代から語り継がれている高句麗の伝説では、二千年に一度、“チュシンの星”が輝く夜に生まれた子供が、世界に平和をもたらし、人々を統率する王になると言われていた。そのチュシンの星が天に輝いた夜、2人の王子が生をうける。1人は、ソスリム王の弟ヤン(一樹千尋)の息子タムドク(柚希礼音)、もう1人は、王の義弟ヨン・ガリョ(磯野千尋)の息子ヨン・ホゲ(凰稀かなめ)だった。ヤン王は息子の身を案じ、その英知や能力を隠して生きるようタムドクに命じる。幼いころから孤独なタムドクを理解し支えたのは、神官キハ(夢咲ねね)だった。ヨン・ガリョは、ホゲをチュシンの星の下に生まれた、王位を継ぐ者として育てた。親の確執の一方、従兄弟同士であるタムドクとホゲは、仲のよい少年時代を過ごす。しかしある日、ホゲの母親が、息子を王にするためにヤン王に毒を盛る。ヤン王は一命を取り留めるが、タムドクにその罪を問い詰められたホゲの母親が自殺する。それをきっかけにホゲは、タムドクを憎悪し、王になって復讐すると誓う。また、幼いころからキハに想いを寄せていたホゲは、彼女がタムドクを愛していることを知り、さらに対抗心を燃やすようになる。