力強いドキュメンタリー作品で定評のある、ワン・ビン監督作品。反右派闘争や文化大革命で迫害を受けた女性が名誉を回復するまでのひとり語りを3時間3分に渡ってカメラに収めた183分の力作。2007年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で大賞を受賞した。キネカ大森にて2012年5月18日より「無言歌」と2本立て上映。
ストーリー
ひとりの老女が雪道を歩きアパートへ向かう。赤い服を身にまといソファーに腰を掛けた彼女の名は、和鳳鳴(ホー・フォンミン)。地方の新聞記者として働いて結婚したが、同じく記者である夫の執筆した記事が原因で右派分子のレッテルを貼られ、ふたりは別々の強制収容所へ送られてしまうことに。1950年代以降の中国で起きた反右派闘争や文化大革命の粛正運動で数々の迫害を受け、1974年に名誉回復するまでの、約30年に渡るひとりの女性の壮大な物語が綴られていく。