尖閣諸島の領有問題を巡って日中関係が悪化していた2012 年9 月18 日、尖閣諸島の魚釣島に無断で上陸した2人の男性の行動を追ったドキュメンタリー。出演は都内を中心にライブ活動を行なうミュージシャンTOKMAと地域政党“薩摩志士の会”代表の福沢峰洋。監督はCMなどの映像制作に携わってきた園田映人。
ストーリー
2012 年9 月18 日。ミュージシャンのTOKMA が沖縄県石垣市魚釣島に上陸した。尖閣諸島に位置する魚釣島は、日本国政府の管理地であるため無断での上陸は許されておらず、仮にTOKMA が上陸申請を出したとしても、許可は下りなかったと思われる。遡ること半年前の3 月3 日。日本国政府は尖閣諸島4 島を含む沖縄県の39 の離島の名称を決定する。4 月16 日には当時の東京都知事、石原慎太郎が魚釣島を含む尖閣諸島3 島を地権者から購入する方針を発表。しかし、日本国政府が9 月11 日に魚釣島を含む尖閣諸島3 島の所有権移転登記を完了させ、尖閣諸島を国有化する。これが中国の反日感情を刺激し、中国各地で反日デモが多発。そんな中、中国政府に雇われた漁民たちが1,000 隻の大船団を編成して尖閣諸島上陸作戦を決行するのでは……との噂が流れる。かねてから“自分の国は、自分で守る”という思いを抱くTOKMA は、彼らより先に上陸し、自分の曲『I LOVE ZIPANG』を彼の地で歌うため、魚釣島への上陸を決意。9 月17 日、午前に那覇入りしたTOKMA は、夕方に空路で石垣島入りし、“薩摩志士の会”代表の福沢峰洋と合流する。日付が変わった18日午前0 時7 分、海上保安庁の船舶検査を受けたチャーター船がTOKMA、福沢を乗せて尖閣諸島へと出港。8時間半の船旅の果て、視界に尖閣の島々が飛び込んでくる。だがその島に港はない。船長の了解を得ていなかった2人は、隙をついて海に飛び込み、100mを泳ぎ切って魚釣島に上陸する……。