メリル・ストリープ
ヴァイオレット・ウェストン
ピュリッツァー賞とトニー賞に輝いた傑作舞台を映画化したヒューマンドラマ。父親の失踪をきっかけにひさしぶりに実家へと戻ってきた家族の悲喜こもごものドラマが繰り広げられる。メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツらアカデミー賞受賞の名優たちが顔をそろえ、物語に深みを与えている。監督は『カンパニー・メン』のジョン・ウェルズ。
※結末の記載を含むものもあります。
父親の突然の失踪を機に、実家に集まった3姉妹と家族たち。毒舌家の母親は病に伏し、長女のバーバラは夫と別居し反抗期の娘に手を焼く毎日。次女のカレンは空気を読めずに新しい婚約者を連れ、三女のアイヴィーは恋に悩んでいた。そんな彼女らを取り巻く4人の男たちも交え、それぞれが抱えていた秘密が少しずつ明らかになっていく。
ヴァイオレット・ウェストン
バーバラ・ウェストン
ビル・フォーダム
チャーリー・エイケン
ジャン・フォーダム
チャーリー・エイケン
カレン・ウェストン
マティー・フェイ・エイケン
スティーブ
アイビー・ウェストン
ビバリー・ウェストン
ジョナ
監督
原作、脚本
製作
製作
製作
製作
撮影
音楽
音楽監修
美術
衣裳デザイン
編集
製作総指揮
製作総指揮
製作総指揮
製作総指揮
[c]2013 AUGUST OC FILMS, INC. All Rights Reserved. [c]キネマ旬報社
超豪華俳優陣の家族劇は、重厚感満載の 贅沢すぎる作品になっていました。 何と言っても、主役は女優陣。 メリル・ストリープにジュリア・ロバーツが揃えば ユアン・マクレガー、ベネディクト・カンバーバッチ と言った男優陣もめっきり影が薄くなっちゃいます。 ストーリーはかなり深み、重みがある内容で 気持ち的には暗く、ツラくなっちゃいました。
メリル・ストリープ の鬼気迫る演技が孤立してしまわない。ジュリア・ロバーツって演技派だったんだとほほーっ。丁々発止と台詞劇を繰り広げる役者さんたちが巧みで、見とれる。 舞台作品としてなら面白いんだろうけれど、映画としては楽しい作品ではない。映画ならではの大画面の生きる作品ではないのだろう。もっと映画ならではの仕上げ方法が無かったのか? 演技の上手い女優さん達で、余り大きくない劇場で生の舞台で観たいな。
カミさんのお供で観賞。 女は怖い。女の本気の計略は男には死んでも分からない。 女にしか分からない女の剥き出しの世界。狂気と紙一重。 メリルさんとジュリアさんはじめ登場する女優さんたちが迫真の演技で“女の本音”をぶちまけてくれます。 巻き込まれる男たちは何と優しく純情なことでしょう。 男が女に勝てないのは当たり前と痛感させてくれる怪作です。
どうしてヴァイオレットとバーバラは皮肉たっぷりな会話、怒鳴り合いばかりなのだろう。 口を開けばケンカ。 どの家族にもあることなんでしょうが。 家族の潤滑剤だった父親が急にいなくなり、この家族の不安定さがついに崩れる。 愛情があるから口論する。ケンカする。 だって、嫌いなら口をきかなければいい。会わなければ済むこと。やっぱり家族愛が根底にある。 何もない広大な土地に湿気を含んだ暑さ。空を見上げれば、なんとなく心がリセットできそうだが、ムッとする室内に戻れば、いらいらが高まる悪循環。 3姉妹もそれぞれ問題を抱えているが、特に次女のアイヴィーが最も救えない。一番純粋で優しいのに、神は彼女にとんでもない至難を与えた。 娘たちが旅立ち、残されたヴァイオレットはその寂しさに強気な性格で自分を偽ろうとする。そういうやせ我慢をして残りの人生を背負っていくのか。 娘たちは戻ってくるのだろうか。 姉妹っていうのは無作為に選ばれた細胞たちなんでしょうか。親も選べないけれど、兄弟も選べない。 オスカー助演ノミニーのJ.ロバーツ、ほとんど主役級です。J.ルイスがこういう役を演じるのは珍しい。
【賛否両論チェック】 賛:家族の様々な愛の模様が、赤裸々に描かれていくのが見事。出演者も豪華で、感情をぶつけ合うシーンなんかは秀逸。 否:展開はごくごく長くて単調。興味のない人にとっては、ただただ眠いだけかも。 さすが舞台が基の映画だけあって、役者さんのかけ合いが見事です。口論で感情をぶつけ合うシーンは特に、鬼気迫るものがあります。ただ逆に言うと、それほど展開に抑揚がある訳ではないので、興味がない人にとっては、ただ家族ゲンカをしているだけの単調な映画に映るかもしれません。その辺は好みが分かれそうなところです。 簡単に観られる映画ではありませんが、大切な人と最近上手くいっていない皆さんには、お互いの関係を見直すイイ機会になるかもしれません。是非ご覧になってみて下さい。