竜跳
児島和也
ストリッパーだった母を亡くした孤独な少年が、初めて存在を知った父親に会おうとする姿を通じて、愛することの尊さを問いかけるドラマ。森田芳光や阪本順治の下で助監督を務めてきた堀口正樹が、自ら書き上げた脚本を映画化した監督デビュー作。出演は「コドモ警察」の竜跳、「ラブファイト」の鳥羽潤、「RIVER」の中村麻美。
児島和也(竜跳)は、小学4年生の10歳の少年。母はストリッパーのジプシー風祭、父親は不明だった。数年前に里子に出された和也は、母と別々に暮らしていたが、里親に男の子が誕生したことで、居場所を失ってしまう。そんな時、母の訃報が舞い込む。和也は里親の家には帰らず、そのまま母が住んでいたアパートに残り、ヒモの良輔(鳥羽潤)と暮らしていた。そこへ、担任教師の笹野(小林麻子)が和也を連れ戻そうと訪ねて来るが、和也はその場所から逃げ出し、母と暮らした思い出の場所“フランス座”へ向かう決意を固める。だが、電車賃もなく、蒲田から徒歩でフランス座のある横浜へ向かうことに。途中、中学生に殴られ、身も心もボロボロになりながら歩き続ける。翌朝、ようやく辿り着いたフランス座だったが、そのドアは固く閉ざされたまま。そこへやって来た支配人の丸山繁則(岸部一徳)からフランス座が閉館したことを聞き、残された母の遺品から、父親が県会議員候補の米田利一(芹沢礼多)であることを知る。途方に暮れた和也は、大臣の娘と婚約した米田に捨てられた女性、水沢マリ(中村麻美)と出会い、自分を探しにやって来た良輔と3人で夜中のフランス座に集まる。和也からジプシーと米田の写真を見せられたマリはその熱い思いに心動かされ、翌日、米田に会わせることを約束。慣れない手つきで母の遺品の中にあったタバコ“ショートホープ”に火を点ける和也に、良輔が告げる。“タバコ吸わねえぞ、母ちゃん。”翌日、駅前の喫茶店で米田を待つマリと、その真後ろの席で待つ和也、車で待機する良輔。やがて姿を現す米田。果たして、和也は父に何を問うのだろうか……?
監督、脚本
撮影
音楽
美術
編集
衣裳/スタイリスト
ヘアメイク
録音、効果
プロデューサー
アソシエイト・プロデューサー
アソシエイト・プロデューサー
題字/タイトル
スティデイカム
ガファー
フランス語訳
制作主任
[c]キネマ旬報社