コー・ジャールー
ジャールー
第14回東京フィルメックスコンペティション部門観客賞受賞、第66回カンヌ映画祭でカメラ・ドール(最優秀新人監督賞)を受賞したアンソニー・チェン監督の長編デビュー作。シンガポールの中流家庭に住み込みで働き始めたフィリピン人メイドと家族の交流を描く。出演は「881 歌え!パパイヤ」のヤオ・ヤンヤン、『北(ノルテ) 歴史の終わり』のアンジェリ・バヤニ。(「ILO ILO」のタイトルで公開)
1997年、シンガポール。共働きの両親が忙しいためか一人息子のジャールーは我が儘な振る舞いが多く、小学校でも問題ばかり起こし周囲を困らせていた。ある日、フィリピン人のテレサ(アンジェリ・バヤニ)が、ジャールーの家に住み込みのメイドとして派遣されて来る。突然の部外者になかなか心を開くことをしないジャールーだったが、テレサとの時間を過ごすうち、次第に二人の間に家族にも似た関係が築かれていく。そんな中、ジャールーの父親がアジア通貨危機による不況でリストラされるが、本人はそれを家族に隠して以前と同じように毎朝出かけ続けるのだった。一方、新しいメイドになつき始めた息子の様子に安心していた母親も、次第にテレサに対して嫉妬にも似た複雑な感情を抱き始める。そして、テレサは自国に残した実の子への想いが募っていく……。
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