五代目坂東玉三郎
フジノセイ
歌舞伎座で行われた名作の数々をHD高性能カメラで収め、劇場で上映する<シネマ歌舞伎>の第21作。歌舞伎座新開場葺落公演で上演された本作は、絵の中から抜け出た藤の花の精が歌い踊る舞踊の人気演目「藤娘」を2人で演じるというもので、14年1月に大阪松竹座で初演され、話題を呼んだことから同地での再演となった。
舞台は江戸時代、近江の国の大津。同地の名産品である大津絵の藤娘から藤の花の精が娘の姿で抜け出し、舞を踊り始める。酒を飲み、酔っぱらった藤の花の精は踊り続けるが、やがて夕暮れととも姿を消してしまう。
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