監督
宮城県南三陸町にある海に面した波伝谷集落に2008年3月から東日本大震災が起きた2011年3月11日まで密着、この地に古くから伝わる独自文化や海と山の豊かな恵みと自然の厳しさに寄り添い生きていく日々の営みを捉えたドキュメンタリー。地域と深く関わり力を貸し借りし合いながら共に生きていく人々が映し出される。監督の我妻和樹は学生時代に東北学院大学民俗学研究室と東北歴史博物館の共同で行われた南三陸町波伝谷での民俗調査に参加し、大学卒業後この地をカメラに収めていった。初監督作品である本作でPFFアワード2014日本映画ペンクラブ賞を受賞。
ストーリー
宮城県南三陸町の海に面したところに、80戸ほどの小さな集落・波伝谷がある。海では牡蠣やホヤ、ワカメなどの養殖を、丘陵地では農業を営み、海と山の豊かな恵みを得て暮らしている。豊かながら厳しい自然の中で、互いに力を貸し借りし合う『結い』や『講』と呼ばれる古くからのシステムを受け継ぎ共に生きていく人々の暮らし、地域住民総出で行われる獅子舞の行事など、震災前のこの地の日常を映し出していく。