監督
沖縄県で琉球王朝時代から“神の島”と崇められてきた久高島の姿を12年に渡って捉えたドキュメンタリー3部作の最終章。人口約270人、周囲8キロの小さな島で続いてきた伝統行事でありながら、担い手不足で途絶えていた儀式の行方を追う。監督の大重潤一郎は、本作完成後にガンで他界。ナレーションを「ほとりの朔子」の鶴田真由が務めている。
ストーリー
首里城から太陽が昇る方向に位置する沖縄の久高島は、“魂の原郷”または“神の島”として琉球王朝時代から崇められてきた歴史がある。久高島では12年に一度、午年に“イザイホー”という神人生成の儀式が行われてきた。島で生まれ、島の男性と結婚した30歳から41歳の女性が“イザイホー”の儀式を経て神人になり、島と島人を守るために欠かさず祈りを捧げるのだ。だが、高度経済成長期以降、久高島も人口減少の一途を辿り、儀式を司る神人がいなくなったことから、1978年を最後に“イザイホー”は行われなくなっていた。その一方で、新しい命も生まれる。そこには、1つの家族の子どもという枠を越え、島と島人すべてに守られて育つ赤ん坊の姿があった。また、神人の減少と高齢化により、儀式の継続が困難かと思われていた矢先、島出身の若い女性がある日“神がかり”に遭い、祈りが始まる……。
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作品データ
- 製作年
- 2015年
- 製作国
- 日本
- 初公開日
- 2016年4月16日
- 上映時間
- 95分
- 製作会社
- (制作:沖縄映像文化研究所 「久高オデッセイ第三部 風章」制作実行委員会(実行委員長:梅原猛・副実行委員長:島薗進) 制作協力:東京自由大学)
- ジャンル
- ドキュメンタリー
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