ハドソン川の奇跡|MOVIE WALKER PRESS
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ハドソン川の奇跡

2016年9月24日公開,96分
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制御不能になった機体をハドソン川に不時着させ、乗客乗員全員を救ったサレンバーガー機長の実話を、クリント・イーストウッド監督&トム・ハンクス主演で映画化したヒューマンドラマ。パイロットとしての長年の経験から、不時着という手段で乗客を救いながらも、周囲から疑いの目で見られるサレンバーガーの苦悩を描く。

予告編・関連動画

ハドソン川の奇跡

予告編

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

2009年1月15日、厳冬のニューヨーク。空港を飛び立った旅客機が160万人が暮らすマンハッタン上空で突如制御不能に陥る。機長のサレンバーガーは機体をハドソン川に不時着させ、乗員乗客155名全員を救う。彼は“国民的英雄”として一躍時の人となるが、その判断を巡って、国家運輸安全委員会からの厳しい追及にあう。

作品データ

原題
SULLY
映倫区分
G
製作年
2016年
製作国
アメリカ
配給
ワーナー・ブラザース映画
上映時間
96分

[c]2016 Warner Bros. All Rights Reserved [c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.0
  • rikoriko2255

    お水汲み当番

    5.0
    2020/7/19

    エンジンが全部故障した航空機を、ハドソン河に不時着水させ、全乗客の命を救った事故を扱った映画です。

    このできごと、「映画化は簡単でも、成功作にすることは不可能だ」と私は思っていました。
    なぜなら、観客側は溢れるほどの報道や、テレビの再現ドラマなどで結果を熟知している事故だからです。

    たとえ3分間の映画だとしても、手に汗握ることは不可能(結果を知っているから)であり、ましてや2時間近い映画にするなんて、ムリムリムリだと私は確信していました。

    ですが、さすがはイーストウッド監督。
    驚くべきシナリオを練り上げていたのです。

    観客は、主人公と一体となって、結果のわからない、誰も知らなかった出来事に直面していくのです。
    あれだけ多くの報道がなされていたのに、たしかにこの映画のメインテーマについては、誰も答えを知らない。
    そこに向けて、主人公が苦悩し、悶絶し、誇りを失いそうになりながらも立ち続けるところ、観客もまた一体となって、苦悩を追体験し、悶絶を追体験し、そして人間の本質とは何か、深く自問自答することを迫られるのです。

    熟練の映画監督の腕としか言えません。
    よくぞ、このようなシナリオを練り上げたものだと感嘆しました。
    再度繰り返します。
    驚くべきシナリオ。
    これぞ映画というべき、素晴らしい作品でした。

    ※告知※ 今後、私のレビューは「映画コム」のほうに順次移行し、ムービーウォーカーに書いていたものは、移行終了後に削除することにしております。ご了承ください。

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  • rikoriko2255

    potewoods

    4.0
    2016/10/9

    旅客機がハドソン川に不時着したこの出来事を、ニュース的概要としては皆知るところなので、映画的スペクタクルとしてはその知られたネタ(緊急事態から無事生還というオチ)をどう見せるのか、実はこういうところこそすごく難しいんではないかと思う。
    イーストウッドは無駄な味付けをしない。安易な虚飾に手を出さない。事実に基づくという所にリスペクトを払いつつ、しかしドキュメンタリーではない劇映画として、エッセンスを見事に抽出して観客に疑似体験させる。

    全体のトーンとしては、淡々としていて、冬のニューヨークの灰色の空の下、派手やかな色はなし。けれどこの映画は、ジワジワと熱く感じる勇気を、ハドソン川の水のように静かに湛えている。

    一見、飛行機パニック系のアクションを期待する人はつまらないと感じるかもしれない。これは「奇跡」をキラつかせた、浮かれたヒーロー賞賛の映画ではない。
    一方で、事件後のサリーが、事故調査・検証委員会で追及されることに「社会の理不尽」だとか「組織の冷徹さ」だとかを見て、それを糾弾する「社会派」映画だ、と見る人もいるかもしれない。が、それもちょっと違うだろう。
    確かに事故の検証においては、個人と組織が対立するところはある。けれど、組織=悪という決めつけの図式で見てはいない。サリーが、ということは実際のサレンバーガー機長も言うように、調査委員も彼らの仕事をしているだけなのだと。彼らも人で、人生がある。(映画の終盤でそれがのぞくところがあって、冷淡な「仕事の顔」がほころびて、人としての共感が生まれるところが、なんとも感動的である)。
    ここには、他人を安易に悪者にすることで自分の正しさを主張しようとするような卑怯な心はない。

    映画は、サリーという一人の人、パイロットという「仕事」に誇りを持って真摯に生きてきた一人の人を描きだす。
    トムハンクスの演技は素晴らしくて、事件後の慌しさに戸惑い、不安に苛まれたり、慣れないヒーロー扱いにまごついたり、事故検証を前に苦悩したりする、その姿、背中に、ずらりと長い人生があることを感じさせる。これが感じられてこそラストシーンに胸が熱くなる。

    ちなみに、淡々としているし、リアリズムに徹しているから、飛行機不時着劇としては刺激が少ないかというとそんなことはない。むしろこの組み込み方がさすがで、思い返すほど脚本が優れているなと感心する。
    映画は都合「不時着劇」をバリエーションを変えて幾度かなぞる。これがキモで、飛行機の操縦など一般には馴染みがないのが当たり前だから、奇跡と言われても実際の凄さが感じられにくいのだが、この映画をみると、サレンバーガー機長が、何を成し遂げたのか、あの緊迫状況で、淡々と「いつもの仕事」を延長しえた、匠の腕に身震いする。そしてこれは機長も言うように、一か八かの賭けに打って出た「奇跡」ではない。この一回のフライトには、それまでの何千回ものフライトが、連綿と繋がっていて、その経験の全蓄積がまるでサレンバーガー機長の手を借りて舵を動かしたかのようで、そこには日常生活の「個人の枠」など、はるかに越えた崇高なものが垣間見えて光る。(加えてサレンバーガーが謙虚に繰り返すように、機長一人の手柄なんかではなく、副機長はじめ、たくさんのプロフェッショナルがそれぞれの仕事に徹して成し得たことで、映画はきちんとそのことを見逃さない。モラルがある。)

    この出来事の、再現不可能性を、幾つかの映画的再現(不可能性)の変奏によって浮かび上がらせるこの映画の手腕、ぜひ映画館で味わって下さい。



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  • rikoriko2255

    1013

    5.0
    2016/10/2

    数回違った視点で描写される208秒。
    結末はわかっているのにすごい緊張感と恐怖に包まれる。
    そして無事着水した時の安堵感でほろりとくる。
    仰々しい演出はないのに丁寧に切り取られたワンカットワンカットの積み重ねが素晴らしい効果を生み出す。
    そしてこの視点違いの見せ方が物語の核でもある「自分の判断は間違っていなかったのか?」という機長の苦悩を見事に浮き彫りにしている。
    IMAX用に撮られ、IMAXで見たからなのか、すごい迫力である。
    イーストウッド作品は、ミスティック・リバーで怒りすら覚えた物語の展開に辟易し、それ以降あまりみていない。
    しかし、本作は、み終わったあと爽快感さえ味わえる作品。
    ラストカットの素晴らしさときたら!

    コンピュータやマニュアルを超え、人の力が見事に発揮された奇跡を描くには、少々のミスリードを交え功績を讃えるのに適していたとは。

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  • rikoriko2255

    seapoint

    3.0
    2016/10/1

    155人、1人たりとも死ななかったから英雄とみなされた?機長の対応、引き返す or 着水の疑問視があったが、そりゃないよ。テロ行為ではないのだから、クルー、乗客全員が無事着陸したいと願う。

    寒い季節での着水。中には焦って川に飛び込む馬鹿者もいたが、ハドソン川の幾数の船や警備が見事。わずか20分程度で皆を回収。おー、これぞアメリカ!

    陰謀なし、健康良好、彼を責める事項なし。
    よって上映時間もスッキリ。
    CAの着水までの注意喚起も、絶対絶命感、半端ない。皆50代だなんて。

    着水も危険と初めて知る。
    そしてこれが大海原に着水だったら、話は別だったかも。機長、クルー、ハドソン川での救援隊の三つ巴が起こした奇跡。
    飛行機は安全な乗り物だけれど、何かあったら一番おっかない。

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  • rikoriko2255

    門倉カド(映画コーディネーター)

    5.0
    2016/9/27

    【賛否両論チェック】
    賛:瞬時の決断で多くの人命を救った機長の毅然さと、命を助けるために奔走した人々の心の温かさに、思わず泣けてしまう。同時に、事故後の一連の疑惑の様子も詳細に描かれ、苦悩する主人公の姿にも、改めて考えさせられる。
    否:ストーリーのメインは「事故の後の人間ドラマ」なので、奇跡の生還劇自体のドラマとしてみると、やや物足りない感は残るかも。

     乗客乗員の生命を背負い、瞬時の判断を迫られる中で、究極の決断を敢行、見事に成功させた機長の技術・精神力に、まずは頭が下がります。そしてそんな状況下にあって、多くの人々が協力し合ったからこそ、極めて困難な救出劇が生まれたことに、思わず涙腺が緩くなってしまいます。病院へと向かった機長が、
    「生存者・・・155名。」
    という報告を聞き、安堵する瞬間なんかが、観ていて感動的です。
     同時に、多くの人命を救ったはずの機長が、
    「その判断で、逆に乗客乗員を危険にさらしたのでは・・・?」
    という疑惑をかけられ、自身でもその疑念に苛まれていってしまう姿に、なんともやりきれない想いも感じます。それでもラストのシーンは、機長の毅然とした姿勢にある種の痛快感もあって、非常にステキです。
     極限状態の中で、人々の持つ心の温かさに触れることの出来るような、そんな作品に仕上がっています。

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  • rikoriko2255

    KI-ki

    5.0
    2016/9/26

    寄り添っている多くの人々。
    155名の生命を救った素晴らしい出来事。
    それぞれにも家族や友人。
    それ以上の多くの命。

    国家運輸安全委員会の馬鹿げた追及。
    マニュアル、冷たいもの、何も動かさないもの。
    機械的な、人の心を近づけないもの。

    奇跡とは神がかった事なのかもしれない。
    決して物差しでは測れない。
    奇跡は起こるものではない。
    生まれるものだ。

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  • rikoriko2255

    tom

    5.0
    2016/9/26

    奇跡の実話は、感動の実話でした。
    人命を救うための判断を的確に行えたのは
    経験、知識のみならず、
    やはり、「その人」であるってことが
    大いにあるように思えました。
    これは「その人」の人格が大きく左右するのだと思います。
    96分という、割と短い上映時間の作品ですが
    内容は凄く濃いものなので
    ガッツリ見入ってしまいました。
    トム・ハンクスの演技力もそうですが
    イーストウッド監督の作品に懸ける思いが
    すごく現れたいい作品でした。

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  • rikoriko2255

    gutenberg

    4.0
    2016/9/25

    想定外の事故が起きたとき、極限の状況下でどういう危機管理を行うか。最後は現場の人間の責任感、経験に基づく決断、チームワークに掛かってくる。
    映画を見終わって、改めて日本の福島原発事故対応の右往左往が大きく蘇ってきた。

    それにしてもここまで研ぎ澄まされ、時間軸、間を計算しつくした脚本は滅多にない。わずか208秒の出来事をここまでのドラマに仕上げたのはさすがイーストウッド。

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  • rikoriko2255

    杉ちゃん

    4.0
    2016/9/25

     イースドウッド監督の新作は、2009年に起きた「ハドソン川の奇跡」の映画化!
     題名からバードストライクによりエンジンが破損した旅客機をハドソン川に不時着水させ、乗客乗員155人を救った機長の感動ストーリーと思いきや、そこはイーストウッド!そこらのB級監督たちと違って、視点を変えて「奇跡はどうして起こったのか」を改めて考えさせ、機長という人間を浮き彫りにすることで、より濃厚な娯楽作を作り上げました。
     機長が最後の最後に生存者155人を確認したときは、何とも言えない感動で胸が締め付けられました。
     この映画はイーストウッドのキャリアあってこそ撮れた映画といっても過言ではないと思います。
    ちなみに、映画の内容から邦題の「ハドソン川の奇跡」より原題の「サリー(機長の名前)」のほうが断然いいと感じたのは私だけでしょうか?

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  • rikoriko2255

    パライバ

    5.0
    2016/9/24

    もっと派手派手しい作品かと想像していたが、実に堅実な作品。
    グランドホテル形式で乗客や乗員のドラマを追い、着水までの瞬間を仰々しく描くこともできたろうが、出来事を振り返ることで「どうすべきだったか?」の検証に私たち観客が立ち会う。
    今年のトム・ハンクス出演作は大当たり。
    初日の初回上映は満席。シネコンの小さなスクリーンだったのは残念。大きなスクリーンになったらもう一度見たい。

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  • rikoriko2255

    barney

    3.0
    2016/9/16

    前にアンビリーバボーか何かでやってた実話のお話のやつかと思ったら、違った~~~ぁ。
    この話は離陸してすぐの出来事だったみたいで……………………。

    事故よりも人間ドラマにフォーカスしたのはいいね。
    理論と実践は違うのだということを証明できた時は、スカッとした。

    おとなしめの演出だったけど、これはこれでよかった。
    最後は本人たちの映像が出たけど、機長はまじめでホント優しそうな人だった。

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