日本初の女性報道写真家・笹本恒子と戦前からの新聞記者・むのたけじに焦点をあてたドキュメンタリー。笹本の写真とむのの言葉、二人の証言を交えながら、激動の時代に人々の日常に寄り添い、100歳を超えてなお現役を続ける二人の自由な生き方に着目する。監督はNHKディレクターとして数々のドキュメンタリー番組を送り出し「天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”」「大津波 3.11 未来への記憶」で劇場映画も手がけた河邑厚徳。「天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ"」に続き谷原章介が語りを務める。劇場公開に先駆け、第29回東京国際映画祭にて特別上映された(上映日:2016年11月1日)。
ストーリー
日本初の女性報道写真家・笹本恒子と、戦前から新聞記者として活躍を続けるむのたけじ。二人は同じ時代を生き、100歳を超えてなお現役として情熱を燃やし続けている。1914 年生まれの笹本は、作家、芸術家、社会運動家、科学者らの姿や存在感あふれる女たちの雄姿、長らく抑圧されていた女性の新しい輝きを撮ってきた。1915 年生まれのむのは、戦争協力の記事を書いた責任を感じて1945年8月15日に新聞社を辞めた後、ふるさとの秋田県横手で週刊新聞『たいまつ』を発行。自由を旗印に新聞人としての信念を貫き、平和を訴えた。今も現在進行形と語る笹本。今が人生のテッペンと言うむの。二人はフリーランスとして日本独特の狭い価値観と距離を置いて人々の日常に寄り添ってきた。笹本の写真とむのの言葉、二人の証言から、激しく揺れ動いた時代をしなやかに生き抜く二人の自由なスタイルに迫る。