岡田准一
瓜生新兵衛
直木賞作家・葉室麟の時代小説を岡田准一主演で映画化した人間ドラマ。妻の願いを叶えるために故郷へ戻った男が、不正をただすための戦いに挑む姿が描かれる。カメラマンとして数々の名作を手がけてきた名匠・木村大作が3度目の監督業に挑戦。『蜩ノ記』などでメガホンを握った小泉堯史が脚本を務める。
※結末の記載を含むものもあります。
藩の不正を訴えるも、認められずに故郷を離れていた新兵衛は、病に倒れた妻の願いもあり、故郷へ戻ることに。妻の願いは、かつての友である平山道場の采女を助けてほしいとのことだったが、采女とは離郷に関わる大きな因縁があった。藩の不正事件の真相を突き止めようとする新兵衛はある確証を得たことで、采女と対峙することになる。
瓜生新兵衛
榊原采女
坂下里美
坂下藤吾
篠原三右衛門
宇野十蔵
平山十五郎
篠原美鈴
坂下源之進
千賀谷政家
瓜生篠
田中屋惣兵衛
榊原滋野
石田玄蕃
監督、撮影
脚本
原作
音楽
製作
プロデューサー
プロデューサー
プロデューサー
監督補
照明
録音
美術
衣装
編集
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
共同製作
製作担当者
撮影補佐
装飾
音響効果
キャスティング
殺陣
馬術
[c]2018「散り椿」製作委員会 [c]キネマ旬報社
一言で言うと勧善懲悪の話なのですが、いろいろケレンを持たせては人を斬る、という造りになっています。
数々の殺陣のシーンは、それはもう芸術的に美しいです。
撮影カメラマンが監督業に進出して、撮りたい絵をこだわり抜いて撮っては並べたという映画なのでしょう。
こだわり。
その中には、剣と剣がぶつかって刀が歯こぼれするというリアルな点までが含まれているのだと思います。
でもストーリー的には、どうよ、と思うのですね。
お話はケレンだらけでグシャグシャで、爽快感がありません。
そういうわけで、この映画は、殺陣を鑑賞するための映画というべく、もしかしたら外国人に日本の美・あるいは芸術の深さを感じさせる意味でなら、値打ちのある映画なのかも知れません。
外国で公開されるのなら、の話ですけどね。
映画において、ケレンは必要最小限に留めないと、観ている側が困惑するだけの作者サイドの自己満足に陥りかねないのだな、と感じました。
そのほか、浪人時代の岡田准一の贅沢きわまりない暮らしぶりや、奥様の娘じみた服装について、時代考証の人は違和感を感じなかったのでしょうか。
若殿の初めてのお国入りが、馬に乗って、わずか数騎で……なんていう、およそあり得ない構図を、どうして許してしまったのでしょうか。
私はあらゆる部分に違和感を感じ、背中がモゾモゾしましたよ。
しょせん監督の器でない、単なる撮影カメラマンのこだわり映像集に過ぎない、と醒めた目で観るしかありませんでした。
※告知※ 今後、私のレビューは「映画コム」のほうに順次移行し、ムービーウォーカーに書いていたものは、移行終了後に削除することにしております。ご了承ください。