石見舞菜香
マキア
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の脚本家・岡田麿里の初監督作となるファンタジーアニメ。10代半ばの外見のまま何百年も生きる長命の一族の少女が、親を亡くした人間の少年の母親となり、様々な困難に直面していく姿が描かれる。「ファイナルファンタジーXIV」の吉田明彦がキャラクターデザインを手がける。
※結末の記載を含むものもあります。
10代半ばで外見の成長が止まり、数百年の寿命を持つイオルフの少女マキアは、両親はいないが、仲間に囲まれ穏やかな日々を過ごしていた。ところがある日、イオルフの長寿の血を求め、メザーテ軍が攻め込んでくる。命からがら逃げ出したマキアは、暗い森の中で両親を亡くした赤ん坊を見つけ、わが子のように育てることにする。
マキア
エリアル
レイリア
クリム
ラシーヌ
ラング
ミド
ディタ
メドメル
イゾル
バロウ
監督、脚本
副監督
キャラクター原案
キャラクターデザイン、総作画監督
美術監督
美術設定、コンセプトデザイン
音楽
音響監督
主題歌
[c]PROJECT MAQUIA [c]キネマ旬報社
また一つ伝説のアニメ映画が誕生した。女性監督が作ったアニメでも、背景まで入念に描かれているので少女マンガのスカスカ感は全くない。まだアニメっぽい映画の雰囲気が残っているが、シナリオが素晴らしいので充分に堪能できる。「となりのトトロ」は超えられないが「かぐや姫の物語」は凌駕したのではと思う。
手の込んだ(3CG?)街の人ごみや建物の描写だとか、水路などにうつる空など田園風景が美しく描かれていて印象的。映画館で見れてよかったです。
内容は母と子の絆を描いた、あたたかくて、やさしい、涙と感動の物語です。
(あまり広く宣伝してないみたいなので)隠れた名作になりそうです。
アニメではありますが対象年齢は若干高め、思春期を終えた高校生以上が対象かな?
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」の脚本を担当した岡田麿里が「作りたい作品がある」と自らが初監督した作品。
今までと違って壮大なファンタジー大作で、その壮大さは、ハリウッドで実写化してもいいかもしれないと思わせるほどです。
その中に、永遠の生命と母性愛が見事に融合したドラマが展開され、1時間55分の上映時間、一時たりとも目が離せず、特に「母の想い」について考えながらの鑑賞となりました。
主人公のマキナは10代半ばで外見の成長が止まってしまう設定ですが、この設定が私には、このマキナのように母の気持ちはいくつになっても変わらないというように思えて、この物語の奥の深さを痛感しました。
悲しいエンディングではないけれど、べたべたなハッピーエンドでもない終わり方に余韻が残る秀作でした。