菅田将暉
櫂直
第二次世界大戦を数学者の視点で描いた、三田紀房の同名コミックを山崎貴監督が映画化した人間ドラマ。巨大戦艦の建造に異を唱える海軍少将・山本五十六と、彼に協力することとなった天才数学者が軍部に立ち向かっていく。主人公の数学者を菅田将暉、山本五十六を舘ひろしが演じる。VFXで甦った戦艦大和の雄姿も見どころ。
※結末の記載を含むものもあります。
1933年。欧米列強との対立を深め、軍拡路線を歩み始めた日本。海軍省は世界最大の戦艦を建造する計画を秘密裏に進めていた。この計画に異を唱える海軍少将の山本は国家予算の無駄使いだと証明するため、軍部の息がかかっていない元帝国大学の数学者・櫂に声をかける。だが、櫂は数学を偏愛し、大の軍隊嫌いという一筋縄ではいかない変わり者だった。
監督、脚本、VFX
原作
製作
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
プロデューサー
プロデューサー
ラインプロデューサー
撮影
照明
音楽
美術
録音
装飾
VFXディレクター
編集
カラーグレーター
音響効果
特機
衣裳
ヘアメイク
キャスティング
スクリプター
助監督
制作担当
プロダクション統括
宣伝プロデューサー
[c]2019「アルキメデスの大戦」製作委員会 [c]三田紀房/講談社 [c]キネマ旬報社
戦艦大和の見積もり価格を、戦争嫌いの天才数学者に査定させ、見積もりの甘さをテコとして計画を諦めさせようというお話です。
至るところに無理がありすぎる話で、そもそも彼が価格査定に使ったデータの件数であれば、たとえ天才の作る関数式でも、あるいはスーパーコンピュータでAIを駆使したところで,有効数字1桁か,せいぜい大甘に見ても2桁ぐらいしか算出できないはず。
ピタリ賞を当てられるなんてのは、まさにマンガの世界だからでしょう。
時代考証もけっこう甘過ぎ、たとえば会議中のどの将官の胸にも同じ略綬が飾られているあたりなど、噴飯物としか言いようがありません。
略綬の意味をまったく分かっていない人が考証しているのでしょうけど。
薄ら寒く感じるだけでした。
でも、唯一、なぜ戦艦大和に「やまと」の名を付けたのかという解釈については、素晴しい着眼点だと思いましたので、その点に免じて★3つに評価しておきます。
※告知※ 今後、私のレビューは「映画コム」のほうに順次移行し、ムービーウォーカーに書いていたものは、移行終了後に削除することにしております。ご了承ください。
「失敗の本質」というビジネス書がある。戦前の日本軍の組織的課題を解説した名著である。この映画はまさにそのことを教えてくれる。ただ、一方で田中泯のような未来志向の戦略家がいたなら、残酷ではあるがクールだ。西郷が戊辰戦争を起こしたのと、同じかもしれない。役者としても、キャラクターとして後半の存在感は凄い。
冒頭数分だけでも十二分に見る価値があると思います。
映像表現のこだわりに定評のある監督ですが、よくここまで真っ向から描いたものだと感心、ぞっとして圧倒されました。
物語としては地味なお話ですが、脚本と演出、そして変質的なキャラクターの妙でとても興味深く、ぐいぐい物語に引き込まれました。
個人的には終盤の田中さんが、、、主役食っちゃった感があって。格好良くて素敵でした。(そうそうたる俳優陣なのに食われちゃったメインどころがちょっとかわいそうにも思いましたが(笑)