富司純子
絹子
大手企業の広告を手掛ける写真界の巨匠・上田義彦の初監督映画。夫を失い、今では亡き娘の忘れ形見である孫娘・渚と共に暮らす絹子。夫の四十九日を終えた彼女が、過去の記憶に想いを馳せ、慈しみながら過ごしていたある日、一本の電話がかかってくるが……。出演は「散り椿」の富司純子、「新聞記者」のシム・ウンギョン、「食べる女」の鈴木京香、「黒衣の刺客」のチャン・チェン。
※結末の記載を含むものもあります。
かつて夫と語り合い、子どもたちを育てた家に、亡き娘の忘れ形見である孫娘の渚(シム・ウンギョン)と暮らす絹子(富司純子)。夫の四十九日を終えたばかりの春の朝、世話をしていた金魚が死ぬ。椿の花でその体を包み込み、土に還す絹子。命あるものはやがて朽ちる。日常生活の中で起きる些細な出来事の数々。過去の記憶に想いを馳せ、慈しんでいたある日、絹子の下に一本の電話がかかってくる……。
監督、脚本、撮影、編集
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
プロデューサー
プロデューサー
プロデューサー
協力プロデューサー
音楽
撮影補
照明
録音
助監督
衣装
ヘアメイク
ヘアメイク
スクリプター
スクリプター
整音
アシスタントプロデューサー
配給協力
音楽プロデューサー
宣伝美術
WEB
[c]2020“A Garden of the Camellias” film partners [c]キネマ旬報社
夫を亡くし孫と暮らす老齢の主人公が、椿咲く広大な邸宅を相続税の支払いのために売却を決意する迄を淡々と描いた哀愁物語。昭和に建てられたと思われる屋敷でレコードから流れるポップス。レトロな雰囲気を醸し出しながらゆっくりと時間が流れるように映像も流れていく。身内を失い、自らも老いていく寂しさ、住み慣れた自宅への愛おしさが繊細なまでに良く描かれている。
とても上質な作品に巡り会えた。写真家としての監督作品もいくつも観てきたが、1カット毎がまさにスチール写真の作品の如く。四季を通じた庭と家、そこに息づく小さな生き物、海景が主人公たちと変わらぬくらいの存在感で実に美しい...。それだけで終わらず切なさも残り、作品を一層印象づける。