プロミシング・ヤング・ウーマン

Great!!!

起承転結が上手い時間配分で流れていって、息を呑む結末にガツンとやられた。
エンドロールの間、なんとも表現しがたい粘着質でグルグルととぐろ巻くような感覚になっていた。
たぶんこの結末は観る人によってだいぶ感じ方が変わってくると思う。
それまでの人生やそれによって築き上げられた価値観などで全く異なった感想になるはず。それがこの映画が話題になっている理由の１つなのではないかな。

キャシーの謎めいた行動!?
はじめはなぜって思ってたけど、それはむかしのある事件により、親友を死に追いやった人々を追いつめる凄絶な復讐劇だった。
事件の映像はなく想像でってことなんだろうけど、復讐する相手も思ったよりおとなしめでちょっと拍子抜け！
復讐はできたけど自分の命が～～～ぁってこと考えるとやるせない。

なんか仕返しがショボい

クライマックスはそう来たかって感じ。

好き嫌い、そして作品の評価も分かれそう。
冒頭は主人公に何ら共感できずにいたはずが、彼女の意思にも変化が芽生え、徐々に観ている側も彼女に惹かれていくのだが...。
この結末の是非については、いろんな人の感想を聞いてみたいです。

医学部に通う優秀な女子学生だった主人公がある事件をきっかけに大学を中退。その後、コーヒーショップで働くも偶然、かつての大学時代の同級生と再会。出会いを機にある事件の真相に迫るミステリー。男性の視点で女性を描いた作品は多いが、本作はどちらかというと女性の視点から男性社会を描いているところがユニーク。医師という社会的地位のある職業につきながらも、女性蔑視の意識は旧態依然のまま。男性同士の友情といっても身勝手で保身丸出しのモラルなき呆れた仲間意識が面白おかしく描かれている。意表をつくラストと共にアメリカ社会の男性ご都合主義の一端が垣間見える作品だ。