「ナージャの村」「アレクセイと泉」監督の本橋成一とプロデューサーの神谷さだ子がチェルノブイリ原発事故による汚染地ベラルーシを訪問した様子を収めた中編ドキュメンタリー。モスクワからゴメリまでの夜行列車に乗った二人は映画製作の思い出話を始める。ポレポレ東中野により企画されている『4.26特集』で上映。
ストーリー
映画「ナージャの村」「アレクセイと泉」監督の本橋成一とプロデューサーの神谷さだ子は、チェルノブイリ原発事故によって汚染された村々に、映画公開後も訪問を続けている。2019年10月、撮影時と同じく、モスクワからゴメリまで12時間の夜行列車に乗った二人は、映画製作の思い出を語り始める。95年に本橋が現地で出会ったアルカジイ・ナボーキンが強制移住に応じない理由として答えた言葉「人間の汚した土地だろう、どこへ行けと言うのか」が、製作の強い動機になったという。二人はゴメリでは、村を離れ、都市で裁縫工場に勤めるナージャ、同じく幼稚園のガードマンとして働くアレクセイ、更に村での暮らしを望むアレクセイの母ニーナと、その介護の為に戻ってきた兄イワンと再会する。そして、汚染地に暮らす在りし日のナボーキンを知るニコライという村人と出会う。長期にわたる訪問によってこそ見えてくる汚染地の時間の流れと人々の想いを記録し、現地の今をありのままに伝える。