ジョン・ウェイン
Jacob_McCandles
無法者に誘拐された孫を追う、西部男の心意気を描いた作品。製作はジョン・ウェインの長男マイケル・ウェイン、監督は「荒野のスモーキー」のジョージ・シャーマン、脚本は、かつてリチャード・ブーンが主演したTV「西部の男パラディン」の作者フィンク夫妻、撮影はウィリアム・H・クローシア、音楽は「大脱走」のエルマー・バーンステインがそれぞれ担当。出演は「リオ・ロボ」のジョン・ウェイン、リチャード・ブーン、モーリン・オハラ、ジョン・ウェインの次男パトリック・ウェイン、ロバート・ミッチャムの息子クリス・ミッチャム、ブルース・キャボット、映画デビューのポップ歌手ボビー・ヴィントン、それにジョン・ウェインの末っ子ジョン・イーサン・ウェインなど。日本語版監修は清水俊二。テクニカラー、パナビジョン。1971年作品。
近代化の波が押し寄せつつある西部はテキサスのマッキャンドルズ牧場では、牧場主のジェーコブ・マッキャンドルズ(ジョン・ウェイン)が、ここ数年メキシコにでかけており、留守を息子のジェフ(ボビー・ヴィントン)が守っていた。ある日、悪名高いジョン・フェーン(リチャード・ブーン)率いる7人の無法者に牧場が襲われ、ジェーコブの孫ジェーク少年(ジョン・イーサン・ウェイン)が誘拐された。一味は少年の生命と交換に百万ドルの身代金を要求した。ジェーコブの妻マーサ(モーリン・オハラ)は、ほかの2人の息子ジェームズ(パトリック・ウェイン)とマイケル(クリス・ミッチャム)を呼び寄せ、ジェーコブにも連絡した。急遽戻ったジェーコブは、古いアパッチ族の友人“とがった鼻”(ブルース・キャボット)に応援を頼み、ジョン・フェーン一味追跡に向かった。一足先に自動車で発ったジェームズたちのテキサス警備隊は、たちまちフェーンの襲撃にあったが、ジェーコブの機転で難を逃れた。あらためて父親の実力を見直したジェームズやマイケルは、ジェーコブの一行と合流してフェーン一味を追った。メキシコの町エスコンドラで、金庫を狙う町の無法者たちを蹴散らしたあと、フェーンからの使いが現れ、ジェーク少年と身代金との交換場所へ案内すると告げた、ジェーク少年には、狙撃の名手の銃口が正確に狙いを定めていると念を押されたジェーコブは、偶然外出していたマイケルを射ち合いで死んだことにして、こっそり跡をつけさせた。待ち構えていたフェーンは、ジェーク少年を前に引きすえた。フェーンがジェーコブの持参した金庫を開けたとたん、凄まじい射ち合いが始まった。ジェーク少年の狙撃者は鐘楼の上から少年を狙っていたが、マイケルが射殺した。さらにジェーク少年を殺そうとしたフェーンの子分を、弾丸を使い果たしたジェーコブは鍬で刺し殺した。その瞬間、散弾銃を下げたフェーンが乗り込んできたが、その刹那、銃声が響いてフェーンはどうと倒れた。マイケルの必殺の銃弾であった。物かげて震えていたジェーク少年を、ジェーコブは大きな腕で抱きあげた(東和配給*1時間50分)。
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