監督、撮影、録音
土佐和紙の原料となる楮(こうぞ)をめぐる山里の人々の暮らしを記録したドキュメンタリー。90代の女性たちは和紙を作るため、特殊な包丁で土佐楮の皮から表皮部分を削ぎ取り、繊維だけを取り出していく。彼女たちは和紙の文化を通して楮を守り育ててきたのだ。ナレーションを「OUT」「ぼくたちの家族」などの女優・原田美枝子が担当。監督は「鳥の道を超えて」今井友樹。
ストーリー
高知県の中でもローカルな方言である「へぐる」は、特殊な包丁で土佐楮の皮から表皮部分を削ぎ取る作業のことを指す。高知県の山あいの町で楮を丁寧にへぐっていく90代の女性たち。楮の外皮を何度も削り落とし、繊維だけを残していく。そうすることで楮は1000年以上の耐久性を持つといわれる和紙へと生まれ変わる。その手わざや佇まいからは、世代を越えて受け継がれてきた山里の暮らしが見え隠れする。だが、手間もかかり大量生産もできず、継承者もいないことから、へぐりの作業はやがて失われてしまうのではないかと言われている。楮を栽培し紙を漉いてきた人たちの暮らし、そして和紙の文化そのものを通して、効率性や利便性を求めるがゆえに余裕が失われてしまった現代社会の日常を見つめ直していく……。
スタッフ
ナレーション
原田美枝子
音声ガイドナレーション
笠井信輔
製作、企画
山上徹二郎
撮影
伊東尚輝
音楽
山村誠一
音楽
山田やーそ裕
録音
川上拓也
ポスター画
田島征三
企画協力
田岡重雄
航空撮影
辻智彦
ドローン撮影
佐藤千春
整音