ゲーテの戯曲およびグノーのオペラから取材したファウスト歌劇映画で、グレゴール・ラビノヴィッチ製作のイタリア版。レオポルド・マルシャンがシナリオを書き監督は「歌え今宵を」のベテラン、カルミネ・カローネ。グノーの曲を、「明日では遅すぎる」のアレッサンドロ・チコニーニが編曲。撮影はV・ヴィッチとA・ガレアの1950年映画。出演者はメフィストにメトロポリタン・オペラのイタロ・ターヨが扮し歌う他、ジノ・マッテラ(演技―歌)、ネリー・コラディ、テレーズ・ドーニーら。歌手としてはオネリア・フィネスキ、オノフリオ・スカラフォグリオらが出演。
ストーリー
青春を取り戻すためメフィストフェレス(イタロ・ターヨ)に魂を売ったファウスト(ジノ・マッテラ)は、望み通り青年となって村の娘マルガレート(ネリー・コラディ=歌オネリア・フィネスキ)と恋に落ちた。彼女の兄ヴァレンタインは村人の噂をきいて怒りファウストに決闘を申し込んだがメフィストのために殺されてしまった。村人の復讐を恐れたメフィストとファウストは村を逃亡、やがてファウストの子を産んだマルガレートも後を追ったが、途中凍った川に落ち、彼女は救われたけれども子供を死なした。一方青春の楽しみをきわめつくしたファウストはマルガレートを忘れられず、メフィストに彼女の傍らへ連れて行ってくれるように頼んだ。子供殺しの容疑で獄につながれていた彼女はファウストと一緒に現われたメフィストをみて、逃亡をすすめるファウストの言葉に耳をかさず、火刑場へ引かれて行った。ファウストは必死に彼女へ近寄ろうとするうち再び老人の姿に変わり、かくてメフィストが通力を失ううちに火焔は天に宙しマルガレートは天に昇っていった。
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作品データ
- 原題
- Faust and the Devil
- 製作年
- 1950年
- 製作国
- アメリカ
- 配給
- コロンビア日本支社
- 初公開日
- 1950年
- 製作会社
- コロンビア映画
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