山奥で孤独に暮らす老師と、彼に師事するやくざの親分の7年に渡る交流を記録したドキュメンタリー。座禅の日々を送る老師・村上光照の前に、無実の罪で22年間服役したやくざの親分・川口和秀が現れる。師事を請う親分を、老師は門前払いするが……。監督は「アロハ・デス」の木村衞。
ストーリー
人里離れた山奥で寺も家族も持たず、たった一人で“己事究明”する老師・村上光照。その暮らしは座禅の日々。生活のすべてが座禅なのだ。野山と一体化して我を無くす姿、大木に深々と礼拝する姿……。カメラは老師の日常を超越した“時間”に少しずつ入り込んで行く。一方、無実の罪で22年間を獄中で生き抜いたやくざの親分・川口和秀は、“禅は究極やと思う”と禅の精神世界に憧れていた。必死に老師に師事しようとする親分と、禅の流儀で門前払いする老師。半年が過ぎた頃、ある音楽会で二人は対面を果たすが、老師が親分を受け入れることはなかった。何よりも面子を重んじるヤクザが面子を捨ててまで求めたものは何か。そして、“ワシは人間界にいない”と出世間した老師を、人情の世界に感応させたものは何か。やがて二人は、それぞれにかけがえのない人との死別を体験し、運命の歯車は急回転していく。死をもって別かたれるもの、別かたれないもの……。宇宙総出のエネルギーに駆り立てられ、共鳴する二人の心。そして、7年の時を経て辿り着く深遠な結末……。今ここに、“慈しみ”の物語が始まる。
キャスト
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 映倫区分
- G
- 製作年
- 2023年
- 製作国
- 日本
- 配給
- レイドバック・コーポレーション
- 初公開日
- 2023年9月9日
- 上映時間
- 98分
- 製作会社
- スタジオインターフィールド=マナフィルム(制作:スタジオインターフィールド)
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]キネマ旬報社