街の花嫁:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
街の花嫁
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街の花嫁

1935年公開
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「痴人の愛」「国境の町」のベティ・デイヴィスが主演する映画で、ヒュバート・ヘンリー・デーヴィス作の舞台劇に基づき、「夫の日記」「愛の岐路」のチャールズ・ケニヨンが改作して脚色し、「生活と恋愛」「スウィート・ミュージック」のアルフレッド・E・グリーンが監督に当たり、「生活と恋愛」「泰西快盗伝」のジェームズ・ヴァン・ツリースが撮影した。助演者は英国の舞台俳優でラインハルトの「真夏の夜の夢」の為に招かれたアイアン・ハンターを始め、「フランケンシュタインの花嫁」のコリン・クライヴ、「虚栄の市(1935)」のアリソン・スキップワース、「お嬢様大行進」のジョン・エルドレッジ、「愛の岐路」のフィリップ・リード、「砲煙と薔薇」のキャサリン・アレクサンダー、「台風」のヘレン・ジェローム・エディー等である。

ストーリー

社交界の花形令嬢ヴァレンタイン・フレンチと金満家マーランドとの結婚式が挙げられる教会堂の入口近くには大勢の見物人が群がっていた。花嫁が弁護士のジェフリー・シャーウッドという青年の求婚を斥けて、無教養な金持ち親父を婿にした、という噂でこの結婚式は評判になったのである。貧しいショップ・ガールのミリアム・ブレディーも見物に来ていたが、彼女は人品卑しからぬ1人の酔漢に興味を感じて注意していた。そして酔漢は誤ってミリアムの足を踏み、非常に丁寧に詫びたので彼女はますます興味をそそられた。彼は失踪したジェフリーだったのである。そして彼が結婚式の妨害者と目され刑事に検束される形勢にあるのを察したミリアムは彼を近所のカフェに伴って行き、酔いを醒まさせようとした。彼を気づかって行方を探している友人が来て、ジェフリーに帰宅を勧めたが、頑として応じない。困った件の友人はミリアムに万事を頼んで去った。ミリアムはこんな行き掛かりでその夜ジェフリーと2人近くの田舎町のホテルで夜を明かした。そして結婚した。次の日、ジェフリー・シャーウッドは過去を精算して新しく第一歩を踏み出す決心をした。彼から金はいくらでも出すから結婚を解消してくれ、と言われたミリアムは、しかし既に彼に愛を感じていた。「あの時あたしがいなかったら、貴方は死ぬ羽目になったかもしれない。今だってあらしがいなくなれば、貴方は寂しいでしょう」と言うミリアムの言葉に真剣な愛がこもっているのをジェフリーは感じて離婚する気は捨ててしまった。けれども2人の結婚生活は長続きしそうにもなかった。それは早くもマーランドに嫌気がさして離婚したヴァレンタインが、ジェフリーと縒りをもどそうと試みた事に始まる。ジェフリーも初めはヴァレンタインに対して冷然と構えていたのであるが、次第に彼の心は和らげられて2人の交渉は日毎に深くなった。ミリアムはこの事をヴァレンタインの前夫マーランドに聞いて初めて知った。彼女は夫にこの事を隠して、彼の愛がヴァレンタインに移り行くのを知るや、愛する男を守ろうと決心する。ミリアムはヴァレンタインに会見を申し込んだが応じないので、奇策を巡らしてある宴会の席上でヴァレンタインに面接する機会を捉えた。そのときヴァレンタインはミリアムの計略に乗り、彼女に果物を投げつける様な騒ぎを演じた。この事が翌日の新聞にかき立てられたのを見て、ジェフリーは怒ってミリアムの許を去ってしまう。しかし、ヴァレンタインがマーランドから多額の離婚手当てを取ってそれで生活する事を別に恥じてもいないのを知ったとき、ジェフリーはミリアムの真心がヴァレンタインの卑しさに比べ物にもならないことを悟った。そして真実彼を愛し、彼を待っているミリアムの許へもどったのである。

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作品データ

原題
The Girl from Tenth Avenue
製作年
1935年
製作国
アメリカ
初公開日
1935年
製作会社
ファースト・ナショナル映画


[c]キネマ旬報社